横浜線沿線散歩公園探訪
町田市金森
定方寺公園
October 2003
定方寺公園
町田市南部の境川河畔、鶴間橋の少し上流川に定方寺公園という小さな公園がある。公園自体は特筆するほどの特徴はなく、わずかな広場とブランコと滑り台などの遊具が置かれているだけだ。普段は近所の子どもたちの遊び場になっているものと思うが、訪れたときには公園内に人の姿はなかった。
定方寺公園
定方寺公園という名が興味深い。定方寺は境川対岸の大和市下鶴間の丘の上に位置する寺なのだが、実はその定方寺はかつては境川河岸にあったものらしい。そのあたりの経緯が公園内に設けられた解説板に記されている。現在は護岸工事が施されてほぼ真っ直ぐに流れてゆく境川だが、以前は蛇行して流れ、周辺は度々の洪水に悩まされてきた。河岸にあった定方寺も洪水の被害を被ることが少なくなく、約250年前に現在の丘の上に移ったものであるらしい。

境川はかつて武蔵の国と相模の国との境であったことからこの名があるわけだが、現在でもこの辺りでは町田市と大和市、少し上流側へ行くと町田市と相模原市との境となっている。旧境川が整備されて現在の新境川となった際に、これに連動して市境も改められるところが出てくるわけだが、この定方寺公園の敷地となっている部分も変更された市境によって大和市公所から町田市金森に編入された場所であるらしい。編入されたのは1985年2月1日のことだと記されている。ちなみに公園の由来を伝える解説板には、この地域に多数の鶴が飛来したことから鶴間村と呼ばれるようになったとの旨が記されている。
公園は町田市の鶴間と金森の境あたりに位置しており、周囲は静かな住宅地で、ひっそりとしている。南側に河岸に面して広場があり、そこから散策路が北へ延び、散策路の両脇には樹木が植えられている。解説板は北側の公園入口付近に設置されている。住宅街の小公園といった佇まいだが、公園の由来に少しばかり面白みがある。蛇行していた頃の境川に想いを馳せながら公園内を歩いてみるのも一興かもしれない。境川河岸の散策などの際に寄り道をしてみるとよいだろう。
定方寺公園