横浜線沿線散歩公園探訪
八王子市片倉町
−片倉つどいの森公園−
春の片倉つどいの森公園
Visited in March 2018
春の片倉つどいの森公園
八王子市片倉町の片倉つどいの森公園は丘の上の広場を中心に、周辺の樹林地などを整備して設けられた公園だ。2010年(平成22年)に開園した、比較的新しい公園だが、すっかり近隣の人たちの憩いの場として定着し、陽気の良い季節の休日には大勢の来園者で賑わっている。春、数は少ないながらも桜が公園を彩り、うららかな景色を見せてくれる。
春の片倉つどいの森公園
片倉つどいの森公園のメインとなるのが丘の上に設けられた広場だ。北東側と南西側との二ヶ所に「芝生広場」が設けられており、休日には大勢の来園者で賑わっている。丘の上という立地が奏効し、開放感に溢れた広場だ。

広場の北西側は斜面林が残されており、春になれば林の中に咲く山桜の姿を見つけることができる。数は多くはないが、林の落葉樹がようやく芽吹きを迎える季節、山桜の淡い色彩が春空に映えてうららかな春景色を見せてくれる。のんびりと春の空気感を味わいながらの散策が楽しい。

春の片倉つどいの森公園
南西側に設けられた「芝生広場」の東側、大きく枝を張った桜が立っている。真っ白の花弁の桜で、ヤマザクラでもオオシマザクラでもないように見える。もちろんソメイヨシノでもない。何という品種の桜か、特にネームプレートなども設置されておらず、詳しくない身ではよくわからない。

しかし、その姿は見事なものだ。真っ白な花が春の青空を背景に咲き誇る。時を忘れて眺めていたくなるような美しさだ。桜の季節に片倉つどいの森公園を訪れたなら、ぜひこの桜の景観を楽しんでおきたい。

春の片倉つどいの森公園
「芝生広場」から公園の西端部に設けられた第一駐車場まで園路が辿っている。この園路に沿ってソメイヨシノが植えられている。公園自体が開園して日が浅く、ソメイヨシノも植栽されて間もないため、まだ若木で小さいが、しっかりと花を咲かせてくれる。

駐車場側から広場へ向かえば、わずかに上り坂になるため、少し見上げるように桜を見ることになる。春の青空とのコントラストも美しい。やがて時が経って大きく育てば見事な景観を見せてくれるようになるだろう。楽しみだ。
春の片倉つどいの森公園
公園の南西側には「つどいの池」と名付けられた調整池と、その池に面して「森のステージ」が設けられている。その「森のステージ」の周辺にも桜が植栽されている。特に「森のステージ」北側の園路は薄紅の花を咲かせる桜の並木になっている。木はまだ小さな若木だが、ソメイヨシノとは違った色彩で楽しませてくれる。

園路北側の斜面に植栽されているのはベニシダレか。園路南側に並ぶのは枝垂れの桜ではないようだが、品種がわからない。これらも時を経て大きく育てが素晴らしい景観になることだろう。

春の片倉つどいの森公園
「森のステージ」のすぐ東側には管理事務所南棟が建っているが、その周辺にはハナモモが植栽されている。赤や白、ピンクの花のハナモモが管理事務所南棟周りの斜面の随所に植えられており、桜とはまた違った春景色を見せてくれる。

特に春空を背景に園路から見上げるときの姿が美しい。日差しを浴びて輝くハナモモの色彩と空の青とが鮮やかなコントラストを見せる。素晴らしい景観だ。ハナモモの花期は桜とほぼ重なっている。桜の時期に片倉つどいの森公園を訪れたときには、このハナモモの景観もぜひ見ておこう。
春の片倉城跡公園
片倉つどいの森公園の「芝生広場」の東側には民有地の畑地が広がっているが、その脇を抜けて片倉城跡公園へと辿ることができる。ほんの2、3分ほど歩けば着く。片倉城跡公園は桜の名所だ。丘上の「二の丸広場」から「本丸広場」周辺に見事な桜が咲く。足を延ばして片倉定役公園の桜も楽しむのがお勧めだ。

畑地の横の小径脇にはヒメオドリコソウなども咲いている。畑地には菜の花が咲いているかもしれない。春の里山風景を楽しみながらのんびりと春散歩を楽しむといい。
春の片倉つどいの森公園は、桜が見られるとは言っても、“桜の名所”と言えるほどではない。花見を目的に訪れるには少しもの足りなさもあるだろう。お弁当を持って春のピクニック感覚で楽しむといい。しっかりと“花見”を楽しみたいのなら片倉城跡公園へと足を延ばすのがお勧めだ。両者を合わせて楽しむとより魅力的だ。

春の片倉つどいの森公園には来園者用の駐車場が設けられているが、人気のある公園であるため、行楽シーズンの休日には終日満車状態が続く。桜のシーズンにはなおさらだ。横浜線の八王子みなみ野駅から歩いても1km足らずだから、電車での来訪もお勧めだ。横浜線片倉駅や京王高尾線の京王片倉駅から片倉城跡公園経由で訪れるのも一案だ。
春の片倉つどいの森公園
春の片倉つどいの森公園
春の片倉つどいの森公園