横浜市港北区篠原西町の北部に位置する篠原西町公園は小さな公園だが、春は桜が美しい。木々の茂った斜面で構成された公園内を包むように桜が咲き誇り、見事な景観を見せてくれる。

篠原西町公園はその名の通り、横浜市港北区篠原西町に設けられた公園だ。8500平方メートルほどの面積を持つ公園で、住宅地の中に位置する公園としては充分に広い。公園内には木々が茂って緑濃い様相だが、春には桜が咲き誇り、見事な景観を見せてくれる。

篠原西町公園の桜はすべてソメイヨシノのようだ。ソメイヨシノの薄紅色が春の日差しを浴びて輝き、公園全体を染め上げている印象だ。公園中央部には樹林地に包まれるようにして広場があるが、そこから西側へ降りてゆく園路沿いにかけて、大きく枝を張った桜が並ぶ。素晴らしい春景色である。

近所の人たちなのだろう、広場には小さな子どもを連れた若いお母さんたちのグループが花見を楽しむ姿があった。ちょっとしたお花見ピクニックの気分で楽しめそうだ。篠原西町公園自体が近辺に暮らす人たちのための公園で、わざわざ遠方から訪れるような性格の公園ではない。だからお花見の人たちも地元の人たちだけだ。花見の名所のような喧噪感とは無縁で、静かに穏やかなお花見のひとときが楽しめるのは地元の人たちにとっては嬉しいことだろう。

樹林地のあるエリアから西側に降りると、道路を挟んで小さな広場がある。この広場も篠原西町公園の一部であるようだ。広場の南側から東側にかけての外縁部には桜が並び、これもまた素晴らしい景観を見せる。

広場は周囲を道路に囲まれ、特に北側は「水道道」なので交通量が多く、ちょっと落ち着かないのが難点だ。のんびりとお花見ランチを楽しむには不向きかもしれない。ベンチに腰を下ろし、のんびりと桜を眺めて過ごすのがお勧めだろう。

篠原西町公園はあくまで近所に暮らす人たちのための公園だ。お花見の人たちもほぼすべて地元の人たちのようで、ひっそりとした穏やかな空気感が魅力の公園と言っていい。公園には来園者用駐車場はなく、そうした側面からも遠方から訪れるには不向きだ。

篠原西町公園から西へ、水道道を200m余り進めば、横浜上麻生道路との「西岸根」交差点で、交差点の北西側には広大な岸根公園が横たわっている。岸根公園は桜の名所で、毎年お花見の人たちで賑わう。遠方からお花見に訪れる人も少なくない。桜の季節には足を延ばしてみるのがお勧めだ。