横浜線沿線散歩公園探訪
相模原市津久井町
−津久井湖城山公園−
根小屋地区
May 2007
津久井湖城山公園根小屋地区
相模原市津久井町と城山町に跨る津久井湖城山公園は広大な面積を有し、その中には津久井湖畔の「水の苑地」や「花の苑地」、戦国時代の城跡の残る城山などが含まれている。城山の南裾にも戦国時代の城主の館跡などの遺構が残っているという。そうした遺構の発掘調査と共に一帯は公園の一部として整備が行われ、2006年(平成18年)4月には管理所を兼ねたパークセンターもオープン、以来多くの来訪者を集めている。この区画はこの辺りの地名から「根小屋(ねごや)地区」と呼ばれている。
津久井湖城山公園根小屋地区パークセンター
津久井湖城山公園根小屋地区は城山の南裾の斜面に遊歩道を巡らし、広場などを設けて公園の一部として整備したものだ。公園入口から中へ入るとパークセンターが出迎えてくれる。パークセンターは2006年(平成18年)4月に完成し、公園の利用案内の他、各種の展示も行っている。公園内で見られる動植物の写真や、発掘された遺構に関する資料の展示もあって、なかなか興味深く、公園に訪れた際には見ておきたい。戦国時代の遺構が残る場所とあってか、一角には戦国時代の鎧兜を復元したものが一式展示されており、これは係りの人に頼んで実際に身に付けることもできる。大人のサイズだから小さな子どもが身に付けるのは無理だが、小学校の高学年くらいになればだいじょうぶだろう。子ども連れで訪れて、鎧兜を身につけた姿で記念写真を撮ったりするのも楽しい。
津久井湖城山公園根小屋地区「四季の広場」
パークセンター、トイレ、研修棟などが並ぶ一角からその裏手に回り込むと、一段高くなって各種の遊具を設置した広場が設けられている。「四季の広場」と名付けられ、木製の大型複合遊具、ターザンロープ、広い滑り台といった遊具が置かれている。大型の複合遊具は丘の斜面を利用してフィールドアスレチック風に造られたもので、なかなか凝った造りだ。もっと小さな子どもたちのための遊具も置かれており、幼児から小学生くらいまで年齢を問わず遊ぶことができる。広場の一角には四阿も設置されている。子どもたちを遊ばせながらのんびりと半日過ごすことができるだろう。広場は南に眺望が開けており、開放感に富んでいるのも嬉しい。
「四季の広場」を回り込むように遊歩道が丘の上へ辿っている。林の中を抜けて遊歩道を登ってゆくとやがて尾根に至る。遊歩道の分かれ道を北へ逸れると、尾根の北側には眼下に津久井湖が横たわっている。遊歩道はそのまま丘の北斜面を辿って麓へと降りてゆくが、その途中に「展望デッキ」が設けられ、津久井湖と周辺の山々の景観を楽しむことができる。下の道路を通る車の音がかすかに聞こえてくるが、辺りは静かなものだ。すぐ近くから鳥の声が聞こえる。

津久井湖城山公園根小屋地区遊歩道
根小屋地区内を巡る遊歩道は地区内を一周するように丘の斜面を辿って行く。この遊歩道は幅も広く舗装され、橋を設けて谷筋を渡り、急な斜面では葛折りとなって急坂や階段を排している。ベビーカーや車椅子でも通行可能なようにと配慮されたもので、2007年(平成19年)に完成したものらしい。この遊歩道を辿るだけでも充分に根小屋地区の魅力を味わうことができるが、この遊歩道とは別に昔ながらの未舗装の小径も残っているから、状況に合わせて好きな方を歩けばいい。途中、随所で城山へと続く小径が北側の丘へと登っている。時間と体力が許せば城山山頂を目指してみるのもいい。

津久井湖城山公園根小屋地区「展望広場」
遊歩道を辿ってゆくと「展望広場」と名付けられた高所へ至る。その名のように南へと眺望が開けており、爽快な景色を楽しむことができる。遙かな眼下には根小屋の町の家々の点在する風景が広がり、さらにその向こうには重畳する山々の稜線が霞む。聞こえるのは木々の枝が風にそよぐ音と鳥の声だけだ。今回訪れたのは五月、どこからかウグイスの声が届き、風は新緑に薫っている。風に吹かれながら遙かな山並みを眺めていると街の喧噪をすっかり忘れてしまう。木々に囲まれてベンチも置かれているから、ひとときのんびりと過ごしたい。ゆっくりとランチタイムを楽しむのもいい。

「展望広場」の下側は畑地になっており、訪れた時には麦が実っていた。さらにその下側に広場があるが、ここは「御屋敷広場」と名付けられている。戦国時代の津久井城主である内藤氏の館跡という。半地下式の蔵や中国製磁器などが発掘されたそうだが、現在は埋め戻されており、ただの原っぱという様相だ。「御屋敷広場」の横を抜けてさらに下へと辿るとパークセンターの建つ一角の横へと出ることができるが、こちらは未舗装の細道だ。

遊歩道は「展望広場」から東側へと延び、やがて屈曲して西へと戻り、葛折りとなって斜面を下ってパークセンター方面へと繋いでいる。遊歩道が葛折りとなっている辺りのちょうど下側の林の中に、「森の教室」や「里山広場」と名付けられた一角がある。林の中に木製のデッキや広場を設けたもので、各種のイベントに利用されるようだ。この一角へは未舗装の小径を辿らなくてはならないが、根小屋地区の中では最も野趣溢れる散策の楽しめるところだ。
津久井湖城山公園根小屋地区津久井湖城山公園根小屋地区

津久井湖城山公園根小屋地区津久井湖城山公園根小屋地区
根小屋地区は津久井湖城山公園の一部だが、独立した別の公園のような存在感がある。津久井湖畔の「水の苑地」や「花の苑地」の整然と整備された印象とは違って、根小屋地区は林や畑地の表情を生かした素朴な佇まいが魅力だ。車の通行の多い道路からは離れているために喧噪からも遠く、自然に包まれて心安らぐひとときを過ごすことができる。「四季の広場」に各種遊具が設置されているから子どもたちの遊び場としても魅力的だろう。お弁当を持ってピクニック感覚で訪れるとより楽しめるに違いない。公園内や周辺にドリンクの自動販売機はあるがお店などは無い。北側の国道413号線沿いへ降りればファミリーレストランやコンビニエンスストアなどが点在している。車で来訪した際には利用するのもいいだろう。「花の苑地」側から歩けないことはないが、やはり少しばかり遠い。バス路線も近くを通っているが、これもやはり少しばかり不便か。根小屋地区入口脇に駐車場が用意されているから車での来訪が便利だろう。問い合わせ先やアクセス方法の詳細等については津久井湖城山公園公式サイト(頁末「関連する外部WEBサイト」欄のリンク先)を参照されたい。
津久井湖城山公園根小屋地区