横浜市青葉区奈良
奈良二丁目長谷公園
Visited in September 2004
横浜市青葉区奈良二丁目のほぼ中央あたり、「奈良二丁目長谷公園」という小公園がある。公園名の「長谷」は「ながやと」と読む。この辺りは現在のような住宅街に姿を変える以前は里山と谷戸の織りなす農村の風景が広がっていたところだが、「長谷」はその頃の名だったのだろうか。1995年(平成7年)の開園で、住宅地の造成に伴って整備されたものだろう。面積は2,600平方メートルほどで、住宅地の中の公園として標準的なものだろう。
公園はおよそふたつの広場から成り、西側の広場には遊具などを置き、東側の広場には何も置かれていない。東側の広場はゲートボールなどに自由に使うことを目的としているのだろう。西側の広場は複合遊具や砂場、ブランコなどが設置され、近所に暮らす子どもたちの遊び場としての機能を提供している。複合遊具は滑り台を組み合わせた一般的なものだが、公園の規模から考えれば充分なものだろうか。その広場の中央あたりに印象的に大きな樹木が葉を茂らせている。ニレ科の樹木のようだが、エノキだろうか。根方から幾つにも分かれて幹が伸びている姿が面白い。
この公園は昔話の「はなさかじいさん」を元にして造られているらしい。公園内に設置された説明板によれば公園内のさまざまな施設を「はなさかじいさん」に登場する場所などになぞらえたもののようだ。そう言われればそう見えなくもない、といったところか。何の説明もなければ、「はなさかじいさん」の話を想起するような公園の造形とは言い難いというのが正直なところだ。これといって特徴のある公園ではないが、近所に暮らす小さな子どもたちにとっては良い遊び場だろう。訪れたのは九月の半ば、まだまだ緑濃い木々が初秋の青空に映える姿が美しかった。