横浜線沿線散歩公園探訪
町田市金井町
町田リス園
Visited in November 2000
町田リス園
薬師池公園のすぐ上にある「町田リス園」はタイワンリスを放し飼いにしていて、リスとの触れ合いを楽しめる施設として有名だ。園はそれほど広くはないが、その半分を占めるリス放飼場には約400匹のタイワンリスが放し飼いにされている。

町田リス園
リス放飼場はリスが越えられないように工夫された特殊なフェンスに囲まれ、頭上には猛禽類の鳥からリスを護るためなのか網が張られている。場内では大声を出さない、走らないなどの注意を係員から受けて、二重になったドアを開けてもらって場内に入ると、場内を走り回るタイワンリスの姿が眼に飛び込んでくる。身体が大きく模様の無いタイワンリスはシマリスなどと比べるとあまり可愛くないという声も聞くが、場内をちょこちょこと走り回り、手からエサをもらう姿は愛らしいものだ。

場内でリスのエサ用のひまわりのタネを販売しており、それを買ってミトンのような手袋を貸してもらい、手袋をはめた掌にエサを置いて差し出すとリスが寄ってきて掌からエサを取って食べる。その仕草がなかなか可愛く、動物の好きな子どもたちにとってはかなり魅力的な体験であるようだ。リスを抱きかかえたりしてはいけないようだが、中にはエサをねだってこちらの身体に登ってくるリスもいる。午後にはお腹いっぱいになっていてあまり餌を食べてくれないということもあり、午前中に訪れた方が楽しめるだろう。

町田リス園
今回訪れたのはちょうど雨上がりの朝だったのだが、そうした朝はリスたちは特別に元気なのだそうで、中に入るなりリスの大群の襲撃を受けたような印象だった。餌を購入して袋から出しきらないうちにリスたちが群がってきて、身体によじ登り、餌を持つ手に跳びついてくる。リスの爪は鋭く、素肌の上を登られるとけっこう痛い。服の上からでもリスの爪はけっこう簡単に生地を通してしまう。念のためにデニムなどの厚手の生地の服を用意した方がよいかもしれない。またごく希にリスが餌を持つ手を噛むこともあるので素手で餌をやるのは避けた方がよい。噛まれるとかなり痛い。小さな子ども連れの際には特に注意が必要だろう。

パンフレットによれば、「雨の日でもリスたちは元気」だそうだ。雨降る中、傘をさしてリスにエサをあげようという気にもならないと思うが、雨の日も開園しているという意味なのだろう。

町田リス園
リス放飼場の外にはモルモットやウサギ、プレイリードッグなどが展示されている。一皿100円のエサが販売されており、それらの小動物たちにエサを与えることができる。動物好きの子どもたちは大喜びだ。見ているとモルモットはよく餌を食べてくれるようだがウサギはあまり食べてくれないようだ。ウサギと一緒に亀がいるのも面白い。「兎と亀」だろうか。寝ているウサギを踏みつけるようにして亀がのそのそと動き回る様子は微笑ましくて楽しい。

有料の施設だが、一般の遊園地のようにいろいろな施設が整っているわけではない。ちょっとした売店はあるが、レストランなどはない。中庭の端の方にテーブルとベンチはあるが、のんびりくつろぐことのできる公園というわけではないので、入園者が多いとけっこう込み合いそうだ。お弁当は薬師池公園で広げる方がいいだろう。売店にはリスに因んだグッズ類も多く販売している。お土産などにはよいかもしれない。

実はこの施設は町田市の知的障害者の社会貢献などを目的にした通所授産施設でもある。約10名ほどの知的障害者がリスの飼育やエサの販売、園内外の清掃などの作業にあたっているということだ。

リス園の駐車場は用意されていないようだが、目の前の薬師池公園用の駐車場が、この付近一帯の施設の駐車場を兼ねているようなので利用してもいいのだろう。しかし薬師池公園も人気のある公園なので行楽シーズンの休日には満車になることも少なくない。できればバスでアクセスするのがよいだろう。
町田リス園
町田リス園