横浜線沿線散歩公園探訪
八王子市堀之内
大栗川公園
Visited in October 2021
大栗川公園
大栗川は八王子市鑓水付近を源流として八王子市の南部から多摩市の北部を西へ流れ、多摩市北東部で多摩川に注いでいる。多摩川水系の一級河川だ。その大栗川を名にした公園が八王子市堀之内にある。大栗川と大田川との合流点に設けられた大栗川公園だ。
大栗川公園
大栗川公園は大栗川の名を冠してはいるが、面積1500平方メートルほどの、小さな街区公園だ。何しろその立地が特徴的だ。大栗川と大田川の合流点、二本の河川に挟まれて、東側は道路で、それらに囲まれた三角形の敷地に公園が設けられている。その様子は大栗川の左岸、少し下流側から眺めるとよくわかる。
大栗川公園
園内は三つの広場から構成されている。西側(道路側)には外縁部に木々を植栽した広場があり、その東側に一段下がって別の広場がある。この広場の中央部には風車を思わせる形状のオブジェが立っている。さらにその東側、すなわち川の合流点の先端部にさらに一段下がって広場がある。この広場には古代ギリシャの神殿の柱を思わせる形状のオブジェが並んで特徴的な景観を見せている。
大栗川公園
園内にはベンチは設けられているが遊具類は無く、子どもたちの遊び場としては少し物足りなさもあるだろう。大栗川も大田川も流路を整備し護岸工事が施されているため、公園内から河原に降りていくことはできず、河岸の立地ながら“親水公園”としての性格はほとんどない。

大栗川公園
道路側の広場には数は少ないながらもさまざまな樹木があり、春には道路側に並ぶ桜が美しい景観を見せてくれる。陽射しの強い季節には木陰が嬉しい。一角にはモミジバフウの木もあり、十月の下旬、紅葉に染まり始めていた。

大栗川公園
大栗川公園の最大の魅力は、やはりその立地による圧倒的な開放感だろう。特に東側の先端部に立てば両脇も前方も川、その向こうに河畔の町並みが見えて、空の広さを実感する。設けられたベンチに腰を下ろして、のんびりと川風に吹かれるひとときを過ごすのもいいものだ。
大栗川公園
大栗川公園は種別としては街区公園で、遠方からの来園者を前提とした公園ではない。来園者用駐車場も、もちろん設置されていない。あくまで近隣に暮らす人たちのための公園だが、公園巡りの好きな人や、川沿い散歩の好きな人なら楽しめるだろう。大栗川と大田川には河岸に緑道が整備されているから、大栗川の河岸散歩と併せて訪ねてみるのがお勧めだ。
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