横浜線沿線散歩公園探訪
八王子市高倉町
新田公園
April 2015
新田公園
八王子市高倉町のほぼ中央部に位置して、新田公園という街区公園がある。面積2500平方メートルほどの小さな公園だ。
新田公園

新田公園
新田公園は高倉町42に位置し、「高倉町42」の街区がそのまま公園である。街区の形、すなわち公園の外形は東に広く、西に狭い四辺形(いずれの対辺も平行ではないので「台形」ではない)をしており、その北東側にフェンスで囲まれた長方形の広場が置かれている。フェンスで囲まれているのは、ボール遊びなどの際にボールが出て行くのを防ぐためだろうか。そのフェンスの広場の南側は緑道といった佇まいで、緑地スペースの間に園路が延びてベンチが設けられている。西側は遊具を設置した広場で、ブランコや、滑り台、砂場などが置かれている。今回訪れたのは土曜日の午後だったが、あいにくの曇天模様、ときおり雨粒も落ちてくる空模様で、公園内には人の姿はなかった。

フェンスで囲まれた広場の中を含め、園内には大きく育った樹木が多く、立派な枝振りのケヤキやイチョウ、クスノキなどが公園の景観を演出している。それらの樹木のお陰で、小さいながらも緑濃い公園という印象を受ける。西側の砂場の上には藤棚も設けられており、そろそろ花が咲き始めていた。

ところで、やはり「新田公園」という、その名に興味を覚える。八王子市高倉町は日野台地の西端部に位置しているが、高倉町から日野市旭が丘、日野台、多摩平にかけての日野台地は江戸時代中期(1700年代初期)に新田開発が行われたところだ。公園の名の「新田」は、その「新田」に由来するのだろう。明治になって、この周辺地域の粟ノ須村、大和田村、北大谷村、宇津木村、石川村、北平村、西中野村が合併して小宮村が発足、後に小宮町となり、その旧小宮町が1941年(昭和16年)に八王子市に編入され、1943年(昭和18年)に旧小宮町大字日野、粟ノ須の一部が高倉町となった。「高倉」の名は、この辺りの旧小字名「高倉野」に由来するという。現在の地名からそうした変遷を窺い知ることは難しいが、こうして公園の名として「新田」という歴史のひとこまが残っているということだろうか。
近所に暮らす人たちのための小さな街区公園で、遠方から訪ねてみたくなるような特徴があるわけではないが、「新田公園」という名から、この地域の土地の変遷の歴史に思いを馳せるのも一興かもしれない。
新田公園