横浜線沿線散歩公園探訪
横浜市都筑区牛久保
牛久保公園
June 2017
牛久保公園
横浜市都筑区牛久保一丁目の町の南端部、「くさぶえのみち」に接して「牛久保公園」が設けられている。種別としては「近隣公園」、1.7haほどの面積を有するが、そのほとんどは木々の茂った丘が占めている。1998年(平成10年)に開園したものという。
牛久保公園

牛久保公園

牛久保公園
「牛久保」の地名は古い。この辺りは明治期以前から「牛久保村」、あるいは「牛久保新田」と呼ばれる土地だった。1889年(明治22年)に町村制が施行された際、近隣の山田村、勝田村、大棚村、茅ヶ崎村と共に「中川村」が発足、「大字牛久保」となり、1939年(昭和14年)に横浜市に編入されて「牛久保町」が誕生した。現在、横浜市都筑区の一部として「牛久保」や「牛久保町」、「牛久保東」、「牛久保西」といった町名が存在する。その「牛久保」の名を冠した公園が「牛久保公園」だ。

牛久保公園はそのほとんどを木々の茂る丘が占めている。周辺は「港北ニュータウン」として端正に整備された住宅街だが、その中にあって造成前の地形を彷彿とさせる様相を保っている。おそらく住宅地となる前から存在していた丘陵地の一部をそのままに活かして公園としたものだろう。面積は約1.7ha、「近隣公園」の種別になる公園だ。“ニュータウン”として整備された住宅街に設けられた「近隣公園」としては標準的な規模と言っていい。

公園の外縁部、特に南側は鬱蒼と木々が茂り、その中を園路が縫う。公園北側、最も高所となったところには木々を取り払って草はらの広場が設けられ、広場の南端部と北端部には四阿が置かれている。この丘上の広場は木々に囲まれて穏やかな空気感に満たされ、周辺の住宅街とは全く異なる表情を見せている。丘の上の地形だが、木々に囲まれているために葉が茂る季節には眺望が楽しめないのが少しばかり残念なところか。

公園としては特筆するような設備はなく、子どもたちのための遊具類も設置されていないが、緑濃く自然豊かな様相はそのこと自体が重要な意義だと言えるだろう。園内の樹林はニュータウンとして整備された住宅街に残る貴重な雑木林だ。公園には愛護会が存在し、その自然を活かした子どもたちの遊び場としても活用されてもいるようだ。

公園は南側では「くさぶえのみち」と名付けられた緑道に接し、一体化している印象だ。「くさぶえのみち」を西へ辿れば緑道南側の「牛久保西公園」が近く、さらに辿れば山崎公園へも遠くない。「くさぶえのみち」を東に辿れば「歴博通り」をくぐって徳生公園に至る。「くさぶえのみち」によって牛久保公園と近隣の公園が有機的に繋がり、港北ニュータウン北部の緑地帯を成している。その一部を、この牛久保公園も担っているということだろう。
牛久保公園は港北ニュータウンの住宅街の中に残る樹林地として貴重なものだ。近隣に暮らす人たちにとって大切な自然であることだろう。整然と植栽された公園内の樹林とは違った、“さまざまな木々の茂る山”の様相が貴重で、魅力的だ。遠方から敢えて訪ねてくるような性格の公園ではないが、「くさぶえのみち」を辿っての散策を楽しむために訪れたときには、ぜひ立ち寄ってみるべき公園と言っていい。

横浜市営地下鉄「センター北」駅から北へ真っ直ぐに辿って1km足らずの距離だが、横浜市営地下鉄ブルーライン「中川」駅から「くさぶえのみち」を辿って訪れるのもお勧めだ。来園者用駐車場はなく、車で訪れる際には「センター北」駅周辺や「中川」駅周辺の民間駐車場を利用するといい。
牛久保公園