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町田市南大谷
桜咲く南大谷天神社
April 1999
春の南大谷天神社
町田市南大谷の天神社は菅原神社町田天満宮とともに町田三天神として知られているが、春は桜の名所としてもよく知られている。桜の満開の季節に、この南大谷天神社を訪ねた。
春の南大谷天神社
南大谷天神社は町田市南大谷の街のほぼ中央北寄りに位置している。周囲は住宅街で、すぐ東側を小田急線の線路も通っているが、天神社は木立に囲まれてひっそりとした印象がある。境内には桜の木が大きく育ち、初夏から秋にかけては社がすっぽりとそれらの木陰に包み込まれてしまう。春の景観は実に見事なものだ。小田急の上り電車に乗っていると、町田を出発した電車が玉川学園に近づき恩田川を越えて間もなく、北側の車窓の向こうに山ひとつが桜の花に覆われているような場所を見つけることができるのだが、それがこの南大谷天神社の桜だということに気付いて少々驚く。

南大谷天神社は、その名が示す通り、京都の北野天満宮を総本社として菅原道真を御祭神として祀っている。鳥居横に設置された案内板には、社の由緒として「1645年(正保2年)に五十嵐豊前守勝春の末男五十嵐次郎左衛門が大谷村の村長となって御神像を島山屋法春に造らせ天満宮を鎮守として奉安したと伝えられている」などといったことが書かれている。現在の社殿は昭和39年に竣工したものだそうで、昭和59年には本殿が町田市の有形文化財に指定されている。

春の南大谷天神社
この季節、天神社の鳥居の傍らに立つと境内の桜の見事な景観に目を奪われる。境内には60本ほどの桜があるそうで、かなりの大木も少なくない。参道から見る境内はその全体が淡い桜色に染まっているかのようだ。石段を上って本殿の前に立つと、社殿に覆い被さるように桜の花が咲き誇っていて、上を見上げてその美しい景色に見とれてしまう。鳥居前を通る道路は決して交通量が少ないわけではないのだが、境内は意外なほど静かで、石段の傍らに腰を下ろして桜を眺めていると時の経つのを忘れてしまうほどだ。

花見を兼ねての散策を楽しんでいるらしい近所の人の姿もあったが、花見客が詰めかけるというふうではなかった。中学生らしい女の子が、学校帰りなのか制服姿で境内に入ってきて、どこへ行くのかと思って見ているとそのまま社殿の脇の石段から社の背後へと抜けていった。社の背後は住宅地なのだ。
春の南大谷天神社春の南大谷天神社
南大谷天神社へは町田のバスセンターから76系統のバスに乗れば「神社前」というバス停があるが、小田急線の玉川学園前駅で降り、線路の西側の道路に沿って歩いてきてもそれほど遠くはない。これも桜の美しい玉川学園の街の風景を楽しみながら歩いてくるのもなかなかよいものだろう。南には恩田川が近く河畔の桜が楽しめる。足を延ばしてみるのもお薦めだ。
春の南大谷天神社