横浜線沿線散歩街角散歩
八王子市西浅川町〜裏高尾町
高尾梅郷
(駒木野)
March 2006
高尾梅郷
今年(2006年)もまた早春の「高尾梅郷」を歩いた。三月もそろそろ下旬、梅も咲き揃っているに違いない。昨年(2005年)の三月初めに歩いたときは時期が早すぎ、あまり咲いてはいなかったのが残念だった。美しく咲き誇る満開の景色を見たいと思って、今年もまた出かけたのだった。気分的には昨年のリベンジだ。
西浅川児童遊園

西浅川児童遊園
高尾駅から西へ向かう。15分ほど歩けば甲州街道から旧甲州街道が逸れる「西浅川」交差点だ。高尾駅前から「小名路」バス停までバスを利用してもよいのだが、バス路線の便数があまり多くはなく、時間がうまく合わないときには歩いた方が早いのだ。歩いてもそれほど苦になる距離ではない。

まず「西浅川児童遊園」に立ち寄っていこう。「西浅川」交差点から甲州街道を少し下った辺りにある小さな児童遊園だが、梅が美しい。入口の脇や広場の脇などに、紅梅、白梅それぞれ数本の梅が咲いている。それほど規模の大きなものではなく、周囲は住宅地だから「風情」という点でも少し物足りないが、個人的には「高尾梅郷の観梅散歩はまずここから」と思っている。広場にはゲートボールを楽しむ地元のお年寄りの姿があり、その横で早春の日差しを浴びて梅が咲き誇る。その穏やかな早春の光景を堪能してゆこう。
遊歩道梅林

遊歩道梅林
「西浅川児童遊園」から甲州街道を少し下れば小仏川だ。川の左岸(下流側から上流側を見れば右側)の河岸の道を少し進んでゆけば、河岸の道から一段下がって川側に遊歩道が設けられ、そこに数多くの梅が並んでいる。「遊歩道梅林」と呼ばれる梅林で、三月中旬に開催される「うめまつり」の際には露店などが置かれ、祭りの拠点のひとつとなるところだ。梅林の梅は白梅が多いが紅梅も混じり、それぞれが美しく咲き誇って見事な景観を見せている。河岸に並ぶ梅というのが良い風情で、一段高くなった堤防道から見下ろすように眺めるのもいいし、梅の木の下をくぐるように歩きながら見上げるのもいい。進むに連れて景観の表情も変わり、のんびりと歩きながらの観梅が楽しい。

歩きながらあちらこちらにカメラのレンズを向けていると、散策に訪れたらしい年配の男性に道を訊かれた。「高尾梅郷」の案内を記したリーフレットを手に、どのようなルートで歩けばいいだろうかとアドバイスを求められた。「ちょっと遠くから来たもので、道がよくわからなくて」と笑っておられた。どこから来られたのだろう。
駒木野公園
「遊歩道梅林」を西へ抜けると目の前は畑地だ。畑地の中を横切るように北へ向かって河岸を離れれば旧甲州街道に戻ることができる。河岸には細い小径が続いている。今回はこの小径を行こう。少し行けば駒木野公園という小公園がある。河岸に設けた広場に遊具が置かれているだけの公園だが、この公園も梅が美しい。河岸側に十数本の梅の木が並ぶ。残念ながらまだ満開とはいかないようだが、それでも充分に見応えのある景観を見せてくれている。梅の木の並ぶところの東端に「高尾梅郷記念碑」が置かれている。2004年(平成16年)に設置されたもののようだ。また公園西端部分には「駒木野土地区画整理事業 竣工記念碑」が置かれている。駒木野の区画整理事業は昭和56年(1981年)から昭和59年(1984年)にかけて行われたものという。
関所梅林

関所梅林
駒木野公園から北へ住宅地の中を抜けると旧甲州街道、ちょうど小仏関所跡の辺りに出る。小仏関所跡は甲州道中の「小仏関」のあったところで、旧甲州街道に面して碑が建っている。その横は広場になっており、ここも梅が見事だ。「関所梅林」の名で呼ばれ、「うめまつり」の際には中心的な場所となるところだ。

「関所梅林」の梅は旧甲州街道から見るのが美しい。紅白の梅が道沿いに並び、早春の青空を背景に日差しを浴びる姿が素晴らしい景観を見せる。小仏関跡の碑の横手では山茱萸(サンシュユ)の木も花を咲かせている。旧甲州街道の「駒木野」バス停付近から見上げると紅白の梅、山茱萸の黄色、その背景に常緑樹の緑と空の青があり、色彩のコントラストがたいへんに美しい。

「関所梅林」の梅と山茱萸を堪能したら、そろそろ今回の観梅散歩は終わりにしよう。「駒木野」バス停でバスを待ってもいいが、来た道をゆっくりと逆に辿って高尾駅を目指すことにしよう。
昨年(2005年)の三月に高尾梅郷を歩いたときはまだ梅が咲き揃っておらず少しばかり悔しい思いをしたから、今回は充分に満足できた観梅散歩だった。次の機会には梅の開花状況をよく見極めてさらに西を歩いてみよう。
高尾梅郷