能登有料道路は2007年(平成19年)3月25日に発生した能登半島地震で大きな被害を被り、あちこちで路面が崩壊、通行不能の状態に陥った。特に別所岳SAは比較的震源に近かったこともあって周辺に被害が集中した。別所岳SAそのものは大きな被害を免れたものの上下線とも通行は不可能、駐車中だった観光バスが取り残され、137人が孤立(当日中に避難が完了した)、その様子がニュースで伝えられたことは記憶に新しい。
能登有料道路は懸命の復旧工事が進められた結果、地震から8ヶ月後の2007年(平成19年)11月30日には全面復旧を迎えた。別所岳SAは、この復旧工事に用いる土砂の採掘場として使われたという。その採掘場の跡地を利用して、いわば“復興のシンボル”として造られたのが別所岳スカイデッキ「能登ゆめてらす」、完成したのは2010年(平成22年)4月25日のことだ。「能登ゆめてらす」とう名称は公募によって決定したものという。「ゆめ」はもちろん「夢」だと思うが、「てらす」は英語の「terrace」と「(夢を)照らす」とのダブルミーニングなのだろう。駐車場横には「能登有料道路における能登半島地震復旧の歩み」と題したパネルが設置されている。訪れたときにはこれにも目を通しておきたい。