八王子市南大沢
内裏谷戸公園
Visited in June 2005
八王子市南大沢五丁目の南端に近い辺りに内裏谷戸公園がある。「谷戸」という言葉を含む名称の印象とは違って、公園は雑木林の丘で構成されている。両脇にふたつの丘があり、その間に挟まれるようにして中央部分にはテニスコートを置く。南大沢五丁目の住宅街に隣接する公園だが、テニスを楽しむ人たち以外にはあまり訪れる人もないのか、訪れたときにはひっそりとしていた。
公園はほぼ長方形の形状で南北に長い。中央部に二面のテニスコートを置き、その横を舗道が抜けて公園を南北に二分している。中央部分の西側には駐車場があり、8台分の駐車スペースがあるが、テニスコート利用者の車で満車状態のことが多いようだ。
公園はほぼ長方形の形状で南北に長い。中央部に二面のテニスコートを置き、その横を舗道が抜けて公園を南北に二分している。中央部分の西側には駐車場があり、8台分の駐車スペースがあるが、テニスコート利用者の車で満車状態のことが多いようだ。
その展望広場の北端部分に「地層展示」についての説明板が設置されている。広場下の北側斜面が「御殿峠レキ層」が見られる場所であるという。50万年ほど前の相模川は東京方面に流れていたと考えられ、その証拠を残しているのが「御殿峠レキ層」である、という旨の説明が記されている。この地層に見られる岩レキは相模川の水源である丹沢山地の岩石に類似しており、多摩川上流の秩父山地の岩石とは異なっているという。これらの岩レキは太古の時代に古相模川の洪水によって運ばれたものであるらしい。ちなみにこの地層の模式地が八王子市の御殿峠にあることから「御殿峠レキ層」と呼ばれているのだそうだ。
園内に残された雑木林はそれほど大きな規模のものではないが、近くに暮らす人たちが散歩を楽しむには充分に魅力的なものだろう。公園の西側には道路で隔てられて南大沢五丁目の住宅街が広がっている。道路を渡って住宅街の中に入り込むと、住宅街の中を抜ける舗道に沿って南大沢緑地やうずまき公園などが点在している。その舗道を西へ抜ければ都立小山内裏公園へも近い。そうした大小の公園を巡りながらの散策が楽しい。