横浜市鶴見区三ツ池公園
−三ツ池公園−
水の広場
Visited in May 2001
三ツ池公園の南端部分、「上の池」の奥部分は「水の広場」と名付けられて、子どもたちのための水遊びの場所だ。この場所は公園の南口が設けられている場所でもあり、公園の外には住宅街が広がっているが、園内の木立に囲まれた広場は意外なほど静かで、子どもたちのはしゃぐ声だけが響いている。
広場とは言ってもそれほど開放感に富んだ空間というわけではなく、林に挟まれた一角に噴水や流れが設けられ、その周囲にわずかに開けた場所があるだけだ。広場の奥に石造りのオブジェのような噴水が設けられ、吹き出した水がその周囲に小さな池を造っている。水はそこから小川に流れ出て「上の池」へ注ぐ。小川は人工的なもので、ところどころに自然石を配するなどの工夫も見られるが特に自然の渓流を思わせるような設計ではない。子どもたちは裸足になって噴水の回りや流れの中に入って遊んでいる。
流れの水が注ぐ「上の池」の岸辺は石造りのデッキのように整備され、水際まで降りて遊んでいる子どもたちの姿も多い。子どもたちがさかんに池の中を覗き込んでいるのは何か水辺の生き物の姿を見つけたのだろう。岸辺に近い水面には季節柄睡蓮の花が美しい姿を見せているが、子どもたちの関心はあまり花には向かないようだ。
池を抱えた三ツ池公園は初夏から夏にかけてはその涼しげな風情が魅力だが、「水の広場」はそうした季節の子どもたちの遊び場として絶好の場所だろう。水遊びの場所としては特筆するほど規模の大きなものではなく、自然溢れる公園の中にありながら人工的な雰囲気となってしまっているのも少々残念なところだが、広い公園の中の夏の遊び場のひとつとしては充分なものと言えるだろう。