横浜線沿線散歩公園探訪
多摩市諏訪
−多摩東公園−
百合木の花咲く多摩東公園
Visited in May 2023
百合木の花咲く多摩東公園
多摩市諏訪の多摩東公園は陸上競技場や武道館、テニスコートなどが設置された公園だ。陸上競技場と武道館との間の「中央広場」にはユリノキが多く植えられている。ユリノキは初夏に花を咲かせる。初夏の青空を背景に、青々とした新緑の中に咲く花がとても美しい。
百合木の花咲く多摩東公園 多摩東公園はスポーツ施設を設置する目的の公園と言ってよく、広場などもなく、“憩いの場”としてはそれほど魅力的ではないかもしれない。花木なども特に充実しているとは言い難い。そのような多摩東公園にあって「中央広場」に植えられたユリノキの存在感は大きい。

ユリノキはモクレン科 ユリノキ属の落葉広葉樹で、北アメリカ東部〜中部の原産、日本には明治初期に渡来した。生長が早く、樹高は20m以上、大きなものでは50m近くにも達する。特に珍しい樹木ではなく、公園内や街路樹として植えられることも多い。春の新緑や秋の黄葉も美しい樹木だ。
百合木の花咲く多摩東公園 ユリノキは一般的に5〜6月頃に花を咲かせる。花の形がチューリップに似ているというので、英語名は「tulip tree」という。和名の「百合木(ユリノキ)」は学名の属名「Liriodendron(ギリシア語のユリを意味する「Lirion」と樹木を意味する「dendron」とが組み合わされている)」をそのまま訳したもののようだ。

美しい花だが、何しろ高木の高みに上向きに咲くために人目に付きにくい。花の季節になっても気づく人は少ないのではないか。見上げてみれば青々と葉を茂らせた中に花を見つけることができる。初夏の青空を背景に、日射しを浴びるユリノキの花が美しい。
百合木の花咲く多摩東公園
多摩東公園のユリノキは大きく育っており、花も高いところで咲いている。観賞するためには望遠鏡(双眼鏡)や望遠レンズを付けたカメラなどが必要だが、花の好きな人なら訪れてみる価値はあると思える。風薫る季節、ユリノキの花を目当てに多摩東公園を訪ねてみるのも悪くない。
百合木の花咲く多摩東公園
百合木の花咲く多摩東公園