横浜市青葉区寺家町
桜咲く寺家ふるさと村
Visited in April 2000
桜も満開となった四月上旬の週末、寺家ふるさと村を訪ねた。昔ながらの里山の風景の中に咲く桜の風情が人気で、桜の名所として知られる寺家ふるさと村だが、折しも「桜まつり」も開催されており、大勢の花見客で賑わっていた。
寺家の散策と言えば熊野神社のあたりから「ふるさとの森」の周辺を巡るのが一般的だが、春の桜はそのあちこちに美しく咲いて里山の春を見せてくれる。あたり一面が桜に染まるふうではなく、、風景の中に溶け込むように咲いているだけなのだが、それこそが寺家を訪れる人にとっては魅力あるものと言えるだろう。
「四季の家」のあたりから「ふるさとの森」の方面へと足を向けると、まず熊野神社周辺の美しい景観が目に飛び込んでくる。白い鳥居と桜の取り合わせも風情があり、足を止めて見入る人やカメラのレンズを向ける人の姿は少なくない。鳥居をくぐって参道の石段を登ると、神社の境内は桜に包まれるようにして春の空気に染まっている。社の屋根に覆い被さるように咲く桜も美しく、社の傍らの広場では桜の下にシートを広げてお弁当を食べながらくつろぐ人の姿も多い。
神社から雑木林の中へ延びる散策路へと歩を進めてみる。雑木林の中はあまり桜はないが、若葉が芽吹き始めた林の雰囲気も良く、春の気配を感じながらの散策が楽しい。途中に設けられたテーブル付きのベンチでもお弁当を広げる家族連れの姿がある。「熊の池」から「むじな池」へと「ふるさとの森」を横断する散策路の脇には木立の間にちょっとした広場のようなものもあるが、ここではバーベキューなどを楽しむグループの姿が多かった。
神社から雑木林の中へ延びる散策路へと歩を進めてみる。雑木林の中はあまり桜はないが、若葉が芽吹き始めた林の雰囲気も良く、春の気配を感じながらの散策が楽しい。途中に設けられたテーブル付きのベンチでもお弁当を広げる家族連れの姿がある。「熊の池」から「むじな池」へと「ふるさとの森」を横断する散策路の脇には木立の間にちょっとした広場のようなものもあるが、ここではバーベキューなどを楽しむグループの姿が多かった。
「ふるさとの森」の北側に広がる谷戸田の周辺も美しく、特に水車小屋のあたりの桜がいい。水田の北側から「ふるさとの森」を見ると、雑木林の中に点在する桜の景観が美しく、一枚の絵画を見るようでもある。
辺り一面が桜色に染まるような並木道などもよいものだが、寺家に見られるような「桜の咲く里山の風景」は素朴で簡潔な魅力に満ちている。桜は春の景観のための小道具などではなく、あくまで樹木のひとつであるのだということを、思い出させてくれるような気がする。
桜が満開の週末、しかも「桜まつり」開催とあって人出は多く、「四季の家」の駐車場は終日満車、「ふるさとの森」周辺の道路には路上駐車の車の列が並んでおり、車で訪れた人は駐車場所にも事欠く始末だ。バスを使った方がのんびりと楽しめるかもしれない。