横浜線沿線散歩公園探訪
相模原市鹿沼台
鹿沼公園
May 2000
鹿沼公園
鹿沼公園は相模原市鹿沼台の市街地の中、JR横浜線の淵野辺駅近くに位置している。49000平方メートルほどの面積の中に野球場やテニスコートなども置き、中央部には池を抱えている。このあたりは昔は「かぬま」と呼ばれ、葦の生い茂る湿地であったという。言い伝えによれば、このあたりで腰を下ろして休んだ巨人デイラボッチが立ち上がる時につけた足跡が沼になったのだという。1942年(昭和17年)からの土地区画整理事業で公園用地となり、その後5年ほどの歳月をかけて整備した後に1973年(昭和48年)に鹿沼公園として開園している。

公園は西側部分の野球場とテニスコート、中央部の池とその周囲の散策路、東側部分の交通公園と遊具広場から構成されており、子どもたちの遊び場として、あるいは大人の散歩道として、普段から利用する人の姿は多い。
鹿沼公園
鹿沼公園の特徴はやはりその中央に横たわる池だろう。4000平方メートルを越す面積の池は鹿沼公園のもっとも大きな魅力のひとつと言っていい。池には白鳥の姿がある。この白鳥は神奈川県箱根自然公園管理所から芦ノ湖で繁殖したものを相模原市制25周年の際に贈られたコブハクチョウだという。相模原市の市制施行は1954年(昭和29年)であるから1979年(昭和54年)頃のことだろう。池のほとりには死んでしまった白鳥のものと思われる墓があり、墓標には白鳥の名が記されている。名は「デイラ」と「ボッチ」とある。

池には白鳥の他にも鴨などの姿もあり、飼われているもの以外にも飛来して居着いてしまったものもいるように思える。池のなかほどには橋が架かっており、ここから下を覗き込むと鯉や水鳥の姿を間近に見ることができて楽しい。ここで鯉や白鳥などに餌をやる人の姿を見ることもあるが、その餌を目当てに鳩も多く集まってくる。
鹿沼公園の白鳥
公園の東側部分は遊具広場と交通公園が占めており、子どもたちのための遊び場と言ってよいだろう。遊具広場にはコンクリート製の大型の遊具も置かれ、親に連れられた小さな子どもたちが遊んでいる。

鹿沼公園
交通公園内には模擬道路が造られ、交差点や信号機などが実際のものさながらに設置されている。交通公園では自転車や豆自動車などの貸し出しが行われており、子どもたちはそれに乗って園内で遊べるわけだが、遊びながら交通の仕組みも学ぼうという趣旨なのだろう。交通安全教室なども行われているようだ。私有の乗り物(自転車、三輪車など)は持ち込み禁止だそうで、犬・猫のペット類も連れて入ってはいけないとのことだ。

鹿沼公園 蒸気機関車
交通公園の遊具貸出事務所の傍らには蒸気機関車が展示されている。「D52」、通称「デゴ2」と呼ばれる型の機関車で、公園開園後間もない1975年(昭和50年)にここに設置されたということだ。この機関車は1946年(昭和21年)に造られ、函館本線や室蘭本線などで貨物の運搬に使われていたもので、1973年(昭和48年)に引退、函館五稜郭機関区で眠っていたものを、旧国鉄から相模原市が譲り受けたものだという。機関車はフェンスで囲まれており、機関室内を見学したりすることができないは残念だ。
鹿沼公園
駅に近い市街地のただ中でありながら池を抱えて緑も豊富な鹿沼公園は、付近の人々のための憩いの場としてとても魅力的なものだろう。散歩の人も多く、仕事中の一休みといった様子の人の姿を見ることもある。お弁当を広げて公園でのランチを楽しむ人の姿も少なくない。特に景勝地というわけでもなく観光地的性格は持っていない公園なので遠方からの来園者はほとんどいないようだが、春の桜初夏の紫陽花の名所としても知られており、それらの花の時期には観賞に訪れる人で賑わっている。それらの季節に訪れてみるのもよいだろう。

駐車場は60台分ほどが用意されており、普段であれば駐車に困ることはないが、休日や、特に桜の季節には満車となってしまうだろう。駅から近いので桜の季節には電車での来訪をお勧めしたい。
鹿沼公園

鹿沼公園