横浜線沿線散歩公園探訪
横浜市都筑区富士見が丘
川和富士公園
May 2007
川和富士公園
横浜市都筑区富士見が丘、港北ニュータウンとして造成された整然とした住宅街に、富士山を彷彿とさせる丘を置いた公園がある。「川和富士公園」という。この辺りは港北ニュータウンの横たわる丘陵地帯の西端に近く、西に川和町の町とその向こうに鶴見川とを見下ろしている。

川和富士公園

川和富士公園

川和富士公園
この辺りは昔から富士山信仰が盛んだった土地柄のようで、このような富士を真似て築山された丘、すなわち「富士塚」が幾つか築かれていたらしい。港北ニュータウン造成以前は七つの富士塚があったということだが、現在残っているのはこの「川和富士」と北方の山田富士、さらに川和富士のやや東に位置する池辺富士の三つだけという。ただ、この川和富士も昔の姿そのままというわけではなく、造成時に場所を移転、復元されたものだ。元々の川和富士は現在地よりやや北西、区役所通りを跨いで「ゆうやけばし」の架かる辺りだったらしい。造成に伴って「川和富士」は場所を移り、その一帯が公園として整備され、「川和富士公園」の名が与えられたというわけだ。

公園は住宅街の中の長方形の立地で、「川和富士」をメインに据え、北西側に広場を置き、外縁部を木立が囲む。南西側には小規模ながら林があり、木立を縫って散策路が辿っている。散策路の脇には石のオブジェが幾つか置かれており、景観にアクセントを添えている。メインの「川和富士」の南西側の裾に、もうひとつ小さな丘が「川和富士」と連なるように築かれている。広場を縁取る木立は桜で、地元では花見の名所として親しまれているようだ。公園の北東側は「ゆうばえのみち」という名の散策路に接しており、川和富士公園はその散策路の一部としても機能している。

「川和富士」は頂上に展望台があり、裾から真っ直ぐに延びる石段や周囲を螺旋を描いて登る小径を辿って上がることができる。頂上からは爽快な眺望が楽しめる。そもそも公園の立地が丘陵部だから、特に西方から南方にかけての視界が開け、ランドマークタワーなどの横浜港湾地区の高層ビル群のシルエットも見ることができる。風に吹かれながら眺望を楽しんでいると時の経つのを忘れる。この頂上からの眺望は川和富士公園の最も魅力的なもののひとつだと言っていい。

公園内に遊具類は置かれていないが「川和富士」そのものが子どもたちにとって魅力的な遊び場を提供してくれだろう。幼稚園や保育園、小学校などの遠足などの場所として使われることも少なくないようだ。「川和富士」に登ったり降りたり、周囲を巡って鬼ごっこをしたりと、子どもたちは地形を利用して遊びを工夫する。

残念ながら公園には駐車場はなく、周囲が住宅街であるために民間の駐車場も近くにはないため、遠方からの来訪には少々不便だ。その意味では公園から徒歩圏内に暮らす人たちの憩いの場としての役割を担う公園と言っていいだろう。バスを使っての来訪であれば「夕やけ橋」バス停が近いようだ。
川和富士公園