横浜線沿線散歩街角散歩
横浜市都筑区仲町台〜東方町〜池辺町
東方町から池辺町
Visited in October 2007
東方町から池辺町
十月半ばの晴天の日、横浜市都筑区を歩いた。横浜市営地下鉄の仲町台駅を降り、南西の方角へと向かって東方町から池辺町にかけて歩いてみようという予定だった。以前、やはり仲町台で降り、南へ向かって折本町から東方町を抜けて池辺町の南部を歩いたことがあったから、今回はその時のコースよりやや北方を辿るコースで歩いてみようと思ったのだった。
折本農業専用地区
仲町台駅から南へ舗道が延びている。陽光歩道橋を渡り、舗道を辿って行くとニュータウンを抜け出て、眼前には畑地が広がる。ちょうど町の境になっており、南は折本町の農業地帯になっている。以前歩いた時はここから東に向かったが、今回は尾根道を西に辿って行こう。畑地の広がる丘陵地は開放感に富んで爽快な気分だ。場所によっては港湾地区のランドマークタワーのシルエットが間近に見えたりもする。

東方農業専用地区
畑地の中の道を西へ進む。緩やかな起伏を伴って広がる丘の風景がたいへんに美しい。やがて「折本農業専用地区」から「東方農業専用地区」へと、すなわち折本町から東方町へと入った。畑地の広がる風景を楽しみながら歩いてゆくと、やがて県道45号、中原街道へと出た。近くには信号も横断歩道も無いようだ。中原街道の東側に沿って南へ辿る。ところがJA横浜の建物を過ぎたところで歩道が無くなってしまった。仕方なく車の切れ間を狙って中原街道を横切った。中原街道西側の歩道を南へ少し進むと「東方原」交差点だ。中原街道と歴博通りとが三叉路を成している。
東方公園
「東方原」交差点の少し南に「東方公園入口」交差点がある。そこから西に入り込んでゆく。近くの畑には農作業のご夫婦の姿がある。車両のすれ違いもままならないような狭い道を進んでゆくと、やがて右前方に木々の茂った一角が現れる。東方公園だ。東方公園は広場の周囲を木々が取り囲み、落ち着いた佇まいの公園だ。東側の広場ではどこかの幼稚園か保育園の遠足らしく、子どもたちが遊んでいる。西側の広場では地元のお年寄りがゲートボールを楽しんでいる。西側の広場の外縁部には桜の木も多いようだ。春には美しい景色を見せてくれることだろう。
池辺富士
東方公園から西に進むと北側には都筑区の環境事業局が建っている。南側は緩やかな斜面になった地形で、そこを縦横に区切って畑が並んでいる。その中に、富士山を象った塚がある。「池辺富士」と呼ばれる富士塚で、1796年(寛政8年)に建立されたものという。都筑区の辺りは昔から富士塚信仰の盛んだった土地柄なのか、港北ニュータウンの造成が始まる以前には七つの富士塚があったという。現在では三つの富士塚が残っているが、川和富士は場所を移転しており、山田富士も公園として整備されているから、この池辺富士は昔ながらの佇まいのままに残る貴重なものだ。

池辺富士
池辺富士は山頂へ上ることもできる。東側に入口があり、古びた鳥居が建っている。鳥居をくぐると真っ直ぐに山頂へ向かう石段と、塚の周囲を螺旋に廻って上る坂道とが設けられているが、普段はあまり上る人もいないようで、どちらの小径も草に覆われ、クモの巣が張っていたりする。クモの巣を払いのけ、草をかき分けて登ると、山頂には小さな石碑が置かれている。山頂からの眺めはなかなか爽快で、ランドマークタワーやベイブリッジのシルエットもよく見える。山頂への入口は塚の東側に設けられているが、遠景に見る塚のシルエットは西側から見るのが美しい。塚のある畑をぐるっと廻らなくてはならないが、訪れた時には西側からの景色も見てみるといい。
【追記】
池辺富士の鳥居は2016年(平成28年)6月にコンクリート製の新しいものに建て替えられている。
池辺農業専用地区
池辺富士を後にして南へ、緩やかな斜面になった丘を下ってゆこう。やがて「横浜上麻生道路」の新道を「池辺清水橋」で越える。橋を越えると、今度は緩やかな登り坂になる。西側には住宅街が間近に迫っているが、周辺は畑地の広がる長閑な風景だ。この辺りも「池辺農業専用地区」だ。穏やかな起伏で広がる丘に畑が横たわり、その向こうにこんもりと木々が茂り、何とも美しい風景が広がっている。そのような風景を楽しみながら歩いてゆくと、やがて道は住宅地の端へと至る。加賀原一丁目の住宅地で、すぐ横に月出松公園がある。月出松公園も広場と林から構成された公園で、南西の方角に向けて視界が広がり、素敵な景色を楽しめる公園だ。月出松公園を一回りして行こう。
加賀原
月出松公園から南へ加賀原一丁目の住宅地の中を舗道が辿っている。この舗道に沿って行こう。舗道脇に「加賀原まつり」を告知するポスターが貼られている。十月二十日の土曜日に月出松公園で開催されるとのことだった。「盛り沢山の催しがございます」とのことだ。地元のお祭りとして賑わうのだろう。お祭りの様子を思い浮かべながら舗道を辿って行くと、やがてバス通りを歩道橋で越えて加賀原二丁目の町だ。加賀原ぎんなん公園という小公園があった。広場があり、複合遊具や四阿を設けた公園だ。「ぎんなん」と名にあるように園内にはイチョウの木がある。まだそれほど大きな木ではないが、年月を経れば大きく育って公園のシンボルツリーになることだろう。

加賀原ぎんなん公園から南へ進み、慈恩寺という寺の傍らから石段を下りると「横浜上麻生道路」の旧道へと出た。「貝の坂」交差点のすぐ東側の辺りだ。今回の散策もそろそろ終わりにすることにして、帰路を辿ろう。ここまで来れば横浜線の中山駅へも遠くないが、今回は敢えて「貝の坂」のバス停でバスを待とう。
東方町北部から池辺町北部の農業地帯を中心に歩きたいと思っての散策だった。個人的に畑の広がる丘の風景が好きで、それを充分に堪能できたルートだった。池辺富士に登ることができたのも良かった。
東方町から池辺町