横浜線沿線散歩公園探訪
八王子市長房町〜東浅川町
陵南公園
August 2000
陵南公園
八王子市長房町の西端に近く、南浅川のほとりに都立の陵南公園がある。その名が示すように武蔵野陵墓地の南方に位置し、甲州街道からは陵への参道を辿って南浅川を渡った左手になる。この公園は1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックの際に自転車競技場として用いられた場所を後に整備したもので、1968年(昭和43年)に開園している。

南浅川橋
南浅川に架かる橋は「南浅川橋」といい、大正天皇陵造営に伴う参道整備に際に架けられたもので、1927年(昭和2年)に木造の橋として完成している。現在の橋はコンクリートラーメン橋台の固定アーチ橋で、1936年(昭和11年)竣工のものだ。美しい意匠の橋で、1989年(平成元)には武蔵野陵造営にあわせて洗浄と補修が行われたという。

公園は南に南浅川が流れ、北に武蔵野陵参道が弧を描いて、ほぼ半円形の形状をしている。中央には野球場が置かれ、その周囲を散策路が巡っている。公園の東側、南浅川を渡る橋の袂が公園のメインエントランスで、駐車場や管理所が置かれ、野球場の南側に通路が延びている。通路脇には遊具も置かれて子どもたちの遊んでいる姿を見ることが少なくない。

陵南公園
野球場の西側はヒマラヤスギや桜の植えられた林の広場で、家族連れで訪れた際などにシートを広げてのんびりと過ごすのに良い場所だろう。この広場の一角には水遊び用の池が設置されていて、夏には子どもたちの歓声が響いている

散策を楽しみたい人には南浅川の河岸を歩くのがお勧めだ。春には新緑、夏には水辺の涼しげな風情が魅力的であるし、秋には見事に黄葉したイチョウが青空に映えて美しい景観を見せてくれる。春の桜も良く、地元の人たちのお花見の場所として親しまれている。野球場の北側には一段高くなって四阿などの置かれた一角があり、公園を見下ろすように南に視界が開けている。樹木に囲まれて落ち着いた雰囲気で、ベンチに座ってくつろぐ人の姿も多い。
南浅川河岸
陵南公園分園
小さな子どもを遊ばせたい人には、南浅川を甲州街道側に渡って向かい側にある分園が適しているだろう。こちらは広場の中に遊具を配した児童公園的作りで、砂場などにはいつも子どもたちの遊ぶ姿がある。小さな子どもを持つ近所の人たちの日常的な遊び場であるのだろう。広場には何本もの樹木が大きく枝を広げ、初夏の新緑も瑞々しく、夏には木陰が涼しげで、また秋には紅葉する枝々から漏れる日差しが美しい。分園の横には八王子市のプールが置かれ、夏には大いに賑わっている。

陵南公園
常に整備の行き届いた園内は整然として気分がよく、散策する人やベンチでくつろぐ人の姿は多い。小さな子どものいる家族であればお弁当を持っての手軽なピクニック感覚で訪れても楽しめるだろう。市内の幼稚園や保育園の遠足の場所に選ばれることもあるようで、時折そうした子どもたちの姿を見ることもある。秋のいちょう祭りの際には本部が置かれるところでもあり、さまざまなイベントなども催されて終日賑わっている。

駐車場は本園のメインエントランス脇にあり、20台分ほどが駐車可能だが休日などには満車となっていることが多い。JR中央線の高尾駅から徒歩で20分ほどの距離なので散策を兼ねて歩いてくるのも悪くはない。バスであれば高尾駅から京王八王子行きなどの甲州街道を通る路線で、「多摩御陵前」下車が近い。
陵南公園