横浜線沿線散歩街角散歩
八王子市追分町〜高尾町
秋の甲州街道いちょう並木
November 1998
甲州街道いちょう並木
八王子市の国道20号、甲州街道の追分交差点から高尾駅前にかけてイチョウ並木が続く。昭和2年に大正天皇の御陵造営記念として植えられたものであるという。イチョウが黄金色に染まり始めた11月半ば、このイチョウ並木を歩いてみた。
甲州街道いちょう並木

武蔵野陵入口付近

対岸より見た陵南公園

甲州街道いちょう並木
JR中央線の西八王子駅を北口に降りてほんの少し歩くと甲州街道だ。東にちょっと歩けば追分交差点で、イチョウ並木の完全踏破ならそこから始めるべきかもしれないが、このまま西八王子駅前から西へ向かってゆくことにした。

時期が早かったこともあってか、まだ緑の葉をつけたイチョウが多く、ところどころに黄色く染まった樹があるといった有様だ。少々落胆しつつ歩き続けると、やがて少しずつきれいに黄葉したイチョウが多くなった。後で気付いたのだが、やはり高尾方面に行くに従って黄葉が早いようだ。

面白いもので樹にも個体差があるらしく、黄葉の樹や緑のままの樹があったり、すでにほとんどの葉が散ってしまった樹もあったりするが、「いちょう祭り」の頃にはほとんどの樹がきれいに黄葉しているのだろう。今年は傾向として紅葉・黄葉は遅れ気味で、あまり美しくないということだが、さすがにイチョウ並木はその並ぶ様の壮観さもあって見応えがある。歩いてみたのは午前中だったが、この時期の低い角度で差してくる朝の日差しを浴びたイチョウの葉はまさに黄金色に輝いて美しいものだ。

途中、高尾駅に近づいた辺りで武蔵野陵への入口にさしかかる。甲州街道から逸れてケヤキ並木の参道へ入ると南浅川があり、その河畔に陵南公園がある。ケヤキは紅葉としてはそれほど美しいものではないが、それでも秋の色に染まった姿は名脇役といったところか。樹そのものの姿が美しいのでやはり景観としては映える。南浅川越しに見る陵南公園の川岸のイチョウも美しい。

しばらく南浅川沿いの小道を歩いてから甲州街道に戻ると、もう高尾駅まですぐだ。日差しはすっかり晩秋を思わせるものだったが、意外に暖かく、歩いていると汗ばむほどだった。イチョウ並木全体が黄金色に染まる頃はもちろん素晴らしいものだが、ちょっと早めの時期もそれなりに楽しいものだった。葉の縁から黄色く染まりつつある樹の、黄緑色に見える様子もまた美しい。並木のイチョウは全部で800本近くあるらしいが、ガイドブックによってその数はまちまちだ。さすがに数えてみる気にはならなかった。
西八王子駅から高尾駅までのんびりと歩いてもそれほどの時間はかからない。陵南公園から武蔵野陵まで足を伸ばしたり、気ままに寄り道をしての秋の日の散策が楽しいだろう。甲州街道沿いはレストランなども多く、食事や休憩には困らないが、お弁当を持参して陵南公園の芝生に日だまりを見つけてお昼ご飯というのも楽しい。賑やかさのお好きな人なら「いちょう祭り」に合わせて訪れるのもよい。甲州街道でのパレードや陵南公園での各種イベントなど、八王子の秋の催しとして賑わうものだ。
甲州街道いちょう並木