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横浜市西区みなとみらい
ぷかりさん橋
January 2017
ぷかりさん橋
横浜みなとみらい地区、パシフィコ横浜の海岸部に「ぷかりさん橋」という客船ターミナルがある。みなとみらい地区の海の玄関口として横浜市が整備、1991年(平成3年)に完成したものだ。正式には「海上旅客ターミナル」といい、「ぷかりさん橋」はその印象から名付けられた“愛称”である。2011年(平成23年)からはパシフィコ横浜が指定管理者となり、臨港パークと共にパシフィコ横浜の屋外エリアを構成する施設のひとつとなっている。
ぷかりさん橋

ぷかりさん橋

ぷかりさん橋

ぷかりさん橋

ぷかりさん橋
「ぷかりさん橋」は24メートル×24メートルの浮体上に造られた旅客ターミナルと、70メートルと50メートルの二つの浮きさん橋から構成されている。「ぷかり」というその名が示すように施設全体が海上に浮いている。歩いてみるとふわりふわりと小さく波に揺れるのを感じるし、潮の満ち干によっても最大2m上下し、満潮時と干潮時では景観の印象も違っている。

2011年(平成23年)3月の東日本大震災の際、周辺の臨港パークカップヌードルミュージアムパーク(新港パーク)などでも被害があったが、「ぷかりさん橋」は全く無傷だったらしい。浮体構造が奏効したのだろうという。

この「ぷかりさん橋」、あまり知られていないことのようにも思うが、「海上に浮く建物」というのではなく、実は「船舶」なのだ。一階フロアの入口横の壁に諸元の書かれたパネルが置かれているのだが、目に留める人は少ないように思える。それによると「ぷかりさん橋」は「海上旅客ターミナル」という「船名」の船舶であり、種類は「係留船」なのだそうだ。

だからこの施設の長は「館長」や「店長」などではなく、「船長」なのだという。航行することのない係留船であるから、船舶免許取得者の“乗船”は必要ないらしい。諸元表によれば乗客は578名だそうで、「船員」は5名、「その他の乗船者」として15名とある。「船員」や「その他の乗船者」とされる人たちはどのような人たちなのだろうか。窓口で発券の業務を行っている職員や、レストランのスタッフなどは「船員」なのだろうか。ちょっと面白いと思ったりする。

「ぷかりさん橋」は横浜港観光遊覧船など、各種のクルージング船が発着し、ここから横浜港のクルージングに出かけてゆく観光客の姿も多い。一般のプレジャーボートの係留も可能なのだという。また横浜駅東口から赤レンガパーク象の鼻パーク山下公園とを結んで運行するシーバスも「ぷかりさん橋」に立ち寄り、これを利用すれば横浜ベイエリアの移動にも便利だ。

緑の屋根に時計台をのせた瀟洒な洋館風の外観は、特に少し遠くから見たときの印象などはどことなく可愛らしい雰囲気もある。また夜のライトアップされた景観も美しく、横浜の観光スポットのひとつに数えられてもいるようだ。内部は二階建てで、一階フロアがここから発着する観光船の発券所と待合所で、二階部分はレストランになっている。

旅客ターミナルの海側のデッキ部分に立てば、眼前には横浜港の眺望が広がる。右手には新港埠頭の向こうに横浜ベイブリッジの姿が見え、その手前にはカップヌードルミュージアムパーク(新港パーク)が間近に見える。視線を左に移せば大黒埠頭から瑞穂埠頭周辺の景観が横たわっている。それを背景に湾内を大小の船が行き来する。その様子をぼんやり眺めて過ごすのも楽しいひとときだ。
さん橋を発着する観光船を利用しなくても、レストランで食事を楽しむのもよいだろうし、外側のデッキ部分に設けられたベンチでのんびりと横浜港の風景を眺めながらくつろぐのもよいものだ。西側に隣接する臨港パークを含めて、みなとみらい地区の散歩コースとしても悪くない。潮の香りを感じながら、ひとときのんびりと海岸の散策を楽しむのもお勧めだ。
ぷかりさん橋