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相模原市田名
泳げ鯉のぼり相模川
April 2005
現況と異なる内容を含んでいます
泳げ鯉のぼり相模川
相模原市田名の「泳げ鯉のぼり相模川」もすっかり有名になり、相模原市の初夏のイベントとして定着したように思える。毎年四月下旬から五月上旬の大型連休の時期に合わせて、と言うより本来は「こどもの日」、すなわち「端午の節句」に合わせて、田名の高田橋横の河原から対岸へワイヤが張られ、それに繋がれた1200匹ほどの鯉のぼりが風に泳ぐ。多くの行楽客で賑わう、この「泳げ鯉のぼり相模川」を訪ねてみた。
泳げ鯉のぼり相模川

泳げ鯉のぼり相模川

泳げ鯉のぼり相模川
約1200匹、と言われてもなかなか実感しにくい。実際に見てみれば「数え切れないほどの」という表現が似つかわしいかもしれない。相模川を跨いで張られたワイヤーに繋がれて風に泳ぐ、無数の鯉のぼりは、何しろそのスケール感が素晴らしい。風が無いときにはだらりと垂れ下がってしまって少々情けない姿だが、相模川を渡る風に吹かれて1200匹の鯉のぼりが泳ぐ景観は圧倒的なものがある。それぞれの鯉のぼりは一般の家庭から寄贈されたものという。「泳げ鯉のぼり相模川実行委員会事務局」が鯉のぼりを募集しているようだ。

風に泳ぐ鯉のぼりの姿を眺めているのはけっこう飽きないものだ。ほんの一時さえ静止することなく風によって絶えず形を変える様子を見ているのは退屈しない。河原に降りて真下から見上げる様子が迫力があって素晴らしいが、少し離れて対岸の緑を背景に見る様子も悪くない。訪れた日は残念ながらぼんやりと薄雲の広がる日だったが、空が真っ青に晴れ渡った日であれば、その青空を背景に見る鯉のぼりはさらに美しいものだったに違いない。

川原には頭上に泳ぐ鯉のぼりを見上げながら散策を楽しむ人たちの姿がある。カメラのレンズを向けている人も少なくない。川原にビーチパラソルを立てて、その下でくつろぐ人たちもあった。少し離れたところでは地元の子どもたちが遊んでいる。穏やかな初夏の休日の風景だ。
露店
「泳げ鯉のぼり相模川」の開催期間中、会場となった高田橋上流側の河原はまさに「お祭り気分」で賑わっている。河川敷の一部は「花と芝生の広場」として公園のように整備されており、訪れた家族連れなどがシートを広げてのんびりとくつろいでいる。広場の横には露店が並び、焼きそばやたこ焼きの匂いが行き交う人たちを誘っている。「カメすくい」や「射的」の露店もあり、こちらは子どもたちの人気を集めている。

訪れたのは4月30日の土曜日、敢えて連休中の「中休み」のような日を選んだのだが、それでもかなりの人出だ。日曜、祝日であればさらに賑わいを増すだろう。特に5月3日から5日にかけての三日間は神奈川県内水面漁業協同組合連合会などの主催で「内水面まつり」が開催されるらしく、「魚のつかみどり大会」や「あゆの塩焼き体験コーナー」といったさまざまなイベントが行われるとのことだった。この三日間はさらに賑わうことだろう。
烏山用水
せっかく「泳げ鯉のぼり相模川」に訪れたのであれば、少し田名の町の散策を楽しむのもいい。相模川河畔に広がる田名の町はかつて大山道の宿場として栄え、明治期から昭和初期には「水郷田名」と呼ばれて歓楽街として賑わった土地柄という。町中には「烏山用水」、あるいは「新堀用水」と呼ばれる水路が流れている。水路脇には散策路が設けられ、この季節にはツツジの美しい場所もあり、のんびりと歩いてみるのも楽しい。時間に余裕があれば、そのまま足を延ばして田名八幡宮相模川ふれあい科学館に立ち寄るのもお薦めだ。
泳げ鯉のぼり相模川
田名の町中にコンビニエンスストアや飲食店などもあるが、それほど多くはない。訪れる際にはお弁当持参がいい。レジャーシートなども準備し、ピクニック気分で訪れるとよいだろう。緑濃い相模川の河畔、初夏の川風に泳ぐ鯉のぼりを眺めながらのんびりと過ごすのがお薦めだ。

「泳げ鯉のぼり相模川」の開催期間中、高田橋周辺の道路は行楽客の車で渋滞が免れない。高田橋下流側の河原が駐車場となり、駐車スペースもかなり広いが、それでも足りない。訪れる際にはなるべく公共の交通機関を利用したい。JR横浜線の橋本駅や相模原駅、淵野辺駅、JR相模線上溝駅などからのバス路線を利用して、「高田橋入口」や「水郷田名」バス停で降りるとよい。詳細は相模原観光協会のサイトなどで確認されたい。
追記 相模川河岸のこの地域は、2005年4月の時点での住所は「相模原市田名」だったが、2005年(平成17年)7月から住所表示が変更され、「水郷田名○丁目」という住所になり、住所表示の上でも「水郷田名」となった。2010年4月には相模原市が政令指定都市となり、区制が導入され、「相模原市中央区水郷田名」となっている。
泳げ鯉のぼり相模川