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相模原市田名
花菖蒲の咲く烏山用水
June 2003
現況と異なる内容を含んでいます
花菖蒲の咲く烏山用水
六月の半ば、花菖蒲の咲く風景を求めて相模原市田名を訪ねた。「水郷田名」として知られる相模川河畔の町中に「烏山用水」と呼ばれる水路が流れている。その一角に花菖蒲の植えられた場所があり、相模原市の花の名所として名を連ねている。以前田名を散策した時はまだ五月で、花菖蒲には少しばかり早かったから、時期を選んでの再訪だった。
花菖蒲の咲く烏山用水
「烏山用水」の中で花菖蒲を楽しめるのは「水郷田名」の町中を抜けるバス路線の「久所」バス停から西へ入り込んだあたりだ。「烏山用水」は基本的に家々の間を縫うように流れているのだが、この区画では車両通行可能な道路が沿っている。その脇の水路を花菖蒲が彩っている。訪れた日は曇り空だったが、花菖蒲にはかえってこのような空模様が似合うような気もする。
花菖蒲の咲く烏山用水

花菖蒲は水路脇に場所を設けて、あるいはプランターを置いて植えられている。緩やかな孤を描く水路に沿って花菖蒲が並び、延長方向に視線を向けると連なって見える花の様子が美しい。水路の中には鯉が悠然と泳ぎ、花菖蒲の向こうにその姿を見るのもなかなか趣があって楽しめる。花菖蒲と鯉との組み合わせで写真を撮りたいと思って水路脇に立ってみるのだが、人影を認めて餌をもらえるとでも思うのか、鯉が足元に集まってきてなかなか思うような構図にならない。それもまた楽しい。
花菖蒲の咲く烏山用水

特に解説板などが設置されているわけでもなく、花菖蒲にそれほど詳しくない身では何という品種であるのかもわからないのだが、さまざまな色調の花菖蒲が並んでいて見てゆくのが楽しい。「名所」として知られる公園の菖蒲田などと比べると規模は小さなものだが、閑静な田名の町の風情と相俟って水路と花菖蒲の醸し出す風情がいい。まだまだ満開とは言えない状況だったが、その景観は充分に美しく、期待に応えてくれたものだった。
花菖蒲の咲く烏山用水
「烏山用水」の花菖蒲は地元の有志によるものなのか、あるいは相模原市によるものなのか、よく知らないのだが、「水郷田名」の魅力のひとつとして、そしてまた相模原市の花の名所としての名に恥じないものだと思える。「水郷田名」は相模川河畔を中心にした散策の楽しいところだが、散策に訪れる際に花菖蒲の咲く時期を選ぶとさらに楽しいものになるだろう。
追記 相模川河岸のこの地域は、2003年の時点での住所は「相模原市田名」だったが、2005年(平成17年)7月から住所表示が変更され、「水郷田名○丁目」という住所になり、住所表示の上でも「水郷田名」となった。2010年4月には相模原市が政令指定都市となり、区制が導入され、「相模原市中央区水郷田名」となっている。
花菖蒲の咲く烏山用水