横浜市中区根岸台〜簑沢
−根岸森林公園−
梅香る根岸森林公園
Visited in February 2010
横浜市中区根岸台の
根岸森林公園は園内に梅林が設けられており、横浜市内の梅の名所のひとつに数えられている。約70種、350本ほどの梅が植えられているという。公園内に併設された根岸競馬記念公苑にも梅が咲いており、早春の観梅散歩が楽しめる。
根岸森林公園の梅林は本園部分の南西側に位置している。根岸森林公園は広大な芝生広場の開放感が魅力の公園だが、梅林は周囲から低くなった地形になっており、開放的に過ぎず落ち着いた佇まいだ。小高い丘に囲まれて細長く伸びる谷筋に沿って、さまざまな品種の梅が植えられ、その中を散策路が延びている。梅林の中をのんびりと歩きながら梅の花を愉しむのもいいし、梅林の東側の丘に登り、そこから梅林を見下ろすのもまた違った魅力がある。
梅にはそれぞれ品種の名を記したプレートが付けられており、何という品種の梅なのか、確かめながら見てゆくのも楽しい。品種によってか、早咲き遅咲きがあるから、梅林の梅のすべてが同時期に咲き揃うということはないようだが、それでも花の盛りの時期には梅林全体が紅白の梅の花に染められてたいへんに美しい。
観梅客もなかなか多く、家族連れの姿もある。梅林の中にシートを広げてランチタイムを楽しむグループの姿も少なくない。梅の花の季節はまだまだ寒いが、梅林は周囲を囲まれているために日溜まりとなって、あまり寒さを感じないのが嬉しい。
根岸森林公園内には根岸競馬記念公苑が併設されているが、この公苑内でも梅の花を愉しむことができる。梅林と比べればその規模は小さなものだが、庭先の梅を眺めているような風情があってあってなかなか楽しめる。枝垂れの梅もあるようだが、こちらは品種名の書かれたプレートなどはない。梅の植えられた一角には四阿も置かれており、静かな公苑内でゆったりと時を過ごすことができる。観梅客もあまり多くなく、観梅の”穴場”的に愉しむことができるように思える。
根岸森林公園は早春の観梅の名所として、充分に期待に応えてくれるものだ。「森林公園」と名付けられている通りに木々の多い公園内は常緑樹も多く、梅の季節でもクスノキなどが葉を茂らせて緑濃い佇まいだ。早春の陽気の良い日に、お弁当を持ってピクニックを兼ねた観梅に訪れるのがお勧めだろう。