静岡県下田市の最南部に位置する田牛(とうじ)地区、田牛海水浴場の浜辺のすぐ北側、内陸部の丘陵から連なる小高い丘が小さな岬のように海に張り出している。その丘の中央部に、直径40mほどの竪穴が穿たれている。竪穴の底には小さな礫浜があり、海と繋がった横穴から入り込んだ波が打ち寄せる。龍宮窟と呼ばれる海蝕洞である。そもそもは波の浸食によって横穴状の海蝕洞が生じ、それが長い年月をかけて大きくなってゆき、やがて海蝕洞の上部が崩落、“天窓”のように上部の開いた形状になったものらしい。
龍宮窟の底の礫浜は外部と通じるトンネルが設けてあり、容易に入ることができる。内部から見る龍宮窟はまさに神秘的という形容が相応しい。ほぼ垂直に切り立つ崖が周囲を360度取り囲み、その底には小さな浜辺が抱かれている。上を見上げれば崖の上には木々が茂り、ほぼ円形に開いた“天窓”の向こうに空が覗く。崖肌には美しい地層を見ることができるが、これは太古の海底火山の噴出物が堆積してできた地層らしい。本来は地下深くで形成された地層だが、地殻変動によって隆起し、こうして地表に現れたものという。
龍宮窟の底の礫浜は外部と通じるトンネルが設けてあり、容易に入ることができる。内部から見る龍宮窟はまさに神秘的という形容が相応しい。ほぼ垂直に切り立つ崖が周囲を360度取り囲み、その底には小さな浜辺が抱かれている。上を見上げれば崖の上には木々が茂り、ほぼ円形に開いた“天窓”の向こうに空が覗く。崖肌には美しい地層を見ることができるが、これは太古の海底火山の噴出物が堆積してできた地層らしい。本来は地下深くで形成された地層だが、地殻変動によって隆起し、こうして地表に現れたものという。