八王子市堀之内
平山城址公園
Visited in April 2021
京王線の平山城址公園駅から日野市平山の街を通り抜けて南へと辿り、尾根を登ると都立平山城址公園へと至る。東西に延びる丘陵の尾根に設けられた公園で、12haを超える面積を有している。豊かな自然と爽快な眺望を楽しめる公園だ。
平山城址公園は東京薬科大学へのアクセス道路で東西に分かれており、それぞれ「東園」、「西園」として公園を構成している。「東園」は2011年(平成23年)に拡張された部分で、「西園」が拡張以前からの部分だ。公園は丘陵の尾根や斜面、窪地などの地形を巧みに活かして整備されている。園内の高低差は30mあるという。公園はほぼ尾根の南東側斜面に位置しており、日当たりが良く、木々を縫うように田巡る園路を辿れば、多摩丘陵の自然を存分に楽しむことができる。
西端部分には「六国台」と呼ばれる展望台が設けられている。かつてはここから丹沢や筑波の山々が見渡せたという。おそらく六つの“国”が見渡せたということからの名なのだろう。現在は眺望が閉ざされてしまっているのが残念だ。
「猿渡の池」と「公園北中央口」とを繋ぐ「さくらの道」が「西園」のメインの園路と言っていい。その名が示すように桜が多く、春には美しい景観を見せる。お花見の場所としても人気だ。
「猿渡の池」から東へ園路が延びている。辿っていけば東京薬科大学へのアクセス道路を渡って、その先が「東園」になる。
「東園」も「西園」と同様に北側に尾根があり、南側が低い斜面となっている。それだけに園路は高低差があり、景観の表情も多彩だ。雑木林の表情を楽しみながらのんびりと園路を辿って散策を楽しむのがお勧めだ。随所に木製のデッキが設けられており、眺望を楽しんだり、樹林を見下ろしたりできるのも嬉しい。
「そよ風のデッキ」以外にも、尾根道には眺望の開けた場所がある。眺めを楽しみながらの尾根道散策を楽しもう。
すぐ南側には八王子堀之内里山保全地域が広がっているのだが、「終わりと始まりの広場」から園外へ出ることはできない。「終わりと始まりの広場」という名が面白いが、広場で木々に包まれればその意味がわかる気もする。
平山城址公園は地域に残された雑木林の丘陵の自然を残して整備された公園だ。豊かな緑に包まれて雑木林散歩の楽しみを存分に味わうことができる。四季折々に魅力ある表情が楽しめるが、やはり最もお勧めなのは新緑の頃か。秋の紅葉も美しく、冬枯れの雑木林に野鳥の姿を探してみるのもいい。お勧めの公園である。
平山城址公園には来園者用駐車場はない。最寄り駅は京王線平山城址公園駅で、ルートにもよるが「公園北中央口」まで距離は1km強、坂を登らなくてはならないので、30分近くかかる。
平山城址公園には来園者用駐車場はない。最寄り駅は京王線平山城址公園駅で、ルートにもよるが「公園北中央口」まで距離は1km強、坂を登らなくてはならないので、30分近くかかる。