相模原市南区下溝〜麻溝台
−相模原公園−
新緑の相模原公園
Visited in April 2022

四月の中旬から五月にかけて、相模原市の県立相模原公園が最も美しい季節だ。園内の木々は瑞々しい新緑に輝き、随所に設けられた花壇では春の花々が散策の目を楽しませてくれる。春から初夏に移り変わる季節の風情を存分に楽しむことができる。

花壇の前にはベンチが置かれているから腰を下ろしてのんびりと花壇の花々を眺めるのもいい。あるいは花壇に背を向けて座れば絶好の記念撮影ポイントだ。

新緑の景観を楽しみながら散策するのもいいし、場所を見つけてシートを広げ、ピクニック感覚で楽しむのもいい。

近年、ネモフィラは春の花として人気が高く、各地の公園に植えられ、その景観が評判になるところも少なくない。相模原公園でも、そのネモフィラの咲く景観を楽しんでもらおうと植えられたものだろう。青いネモフィラが日差しに輝く景観はたいへんに美しく、少し幻想的な味わいもある。その景観にカメラを向ける人の姿も少なくなかった。

「紅葉の丘」にはカエデの他にもさまざまな落葉樹が植えられており、木々の新緑が美しいグラデーションを描く。木々の間を縫って新緑の木漏れ日を楽しみながら歩いてみるのがお勧めだ。八重桜も植えられており、時期が合えば新緑と八重桜の競演を楽しむこともできるだろう。

ラクウショウはヒノキ科ヌマスギ属の落葉針葉高木で、和名はヌマスギ(沼杉)という。北アメリカが原産で、日本には明治期に入ってきたようだ。メタセコイアに似ており、メタセコイアと同様、秋に紅葉し、春にはこうして美しい新緑を見せる。

南側から眺めたり、北側のテラスから見下ろすように眺めたり、噴水の近くを歩いたり、美しい庭園の春景色を存分に楽しみたい。庭園内のベンチではランチタイムを楽しむ人たちの姿もある。それも休日の公園の風情を感じさせて素敵だ。

シャクナゲは「石楠花」と書く。ツツジ科ツツジ属の樹木で、さまざまな種類があり、「シャクナゲ」はその総称だ。庭木や公園の植栽として人気なのは園芸品種のセイヨウシャクナゲで、大輪の花を咲かせる。ここに植えられているのもセイヨウシャクナゲだろう。

この「せせらぎの園地区」では、この季節、八重桜が美しい。数はそれほど多くないが、園内の随所で鮮やかな花を咲かせて景観にアクセントを与えている。濃いピンクの花はカンザン(関山)だろう。八重桜の景観を求めてか、三脚を据えてカメラを向ける人の姿もあった。

池には小島が浮かんでいる。そこに白いハナミズキが咲いていた。小島の中に植え込まれたツツジもそろそろ開花の時期を迎え、新緑のグラデーションの中、色彩の競演がたいへんに美しい。

この季節、相模原公園は新緑に包まれての散策が清々しい気分を味わえて楽しいが、その中に彩りを添える花壇の花々を探しながら歩くとさらに楽しい。隣接する相模原麻溝公園でもいろいろな花が咲いている。併せて訪ねてみるのがお勧めだ。瑞々しい新緑の季節の魅力を満喫することができる。



