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八王子市上柚木
長久保歩道橋から上柚木公園へ
Visited in April 2014
長久保歩道橋から上柚木公園へ
街路樹も新緑に萌える四月の下旬、南大沢駅から上柚木公園までを歩いた。南大沢駅から首都大学の南側の舗道を経て欅歩道橋と長久保歩道橋を渡り、上柚木三丁目の中の舗道を辿って行く。日差しの無い曇天模様の日だったが、そのお陰で木々の緑や花々はしっとりとした色彩で落ち着いた印象だった。
首都大学南側の桜並木
京王相模原線南大沢駅を出て北へ辿ればアウトレットパークの脇を経て首都大学南大沢キャンパスの入口だ。その前を桜並木の舗道が東西に延びている。春になれば美しい桜景色の楽しめるところだ。その舗道を200mほど西へ進むとカツラ並木のバス通りを欅歩道橋が跨ぐ。舗道はそのまま西へ延び、辿って行けばベルコリーヌ南大沢の住宅街へと至っているが、欅歩道橋を渡ってすぐ、北へ向かう舗道が交差して丁字路を成している。その舗道へと折れて北へ向かおう。

長久保歩道橋北側
欅歩道橋の袂から100mほどで、また歩道橋を渡る。長久保歩道橋という名がある。長久保歩道橋は1988年(昭和63年)に完成したものだそうだ。この辺りが住宅街として造成される際に造られた歩道橋だろう。歩道橋の上から東側眼下に丁字路の交差点が見えている。「長久保」交差点だ。「長久保」というのは、おそらくこの辺りの昔からの地名なのだろう。長久保歩道橋までは南大沢五丁目の町だったが、長久保歩道橋を渡った北側は上柚木三丁目の町になる。長久保歩道橋を過ぎると舗道は緩やかな弧を描いて西寄りに曲がってゆく。弧の外側はユリノキの並木だ。その並木の向こうには特徴的な意匠の集合住宅の建物が並んでいる。

上柚木そよ風公園
長久保歩道橋から200mほど、ここにも“舗道の交差点”がある。丁字路を成して北へ延びる舗道がある。ここでも北へ折れて進もう。100mほどで、左手(西側)に上柚木そよ風公園という公園が見えてくる。小さな街区公園だが、“凝った”造りが成されている。舗道に面した部分には石畳のテラス風の広場があり、何かのモニュメントを思わせるような特徴的な意匠のパーゴラが設けられている。一角には藤棚もあり、ちょうど藤の花が咲き、その下ではツツジが咲いていた。休日の午前中だったが、公園内には一組の親子の姿があるだけだった。

愛宕小学校東側の舗道
上柚木そよ風公園の前は舗道の分かれ道だ。北側には愛宕小学校があり、小学校の東側を回り込むルートと西側を進むルートに分岐するのだ。どちらのルートを経ても上柚木公園の東側部分を占める「郷戸地区」へ至るのだが、今回は小学校の東側を回ってゆこう。小学校の横を進むにつれ、舗道は周囲より少し低くなり、浅いV字形の溝の底を歩くような形だ。舗道脇の斜面には木々が植栽され、潤いのある景観が演出されている。ツツジも植えられており、ちょうど花を咲かせていた。歩いていると自転車の親子が追い越してゆく。きっと上柚木公園へ行くのだろう。

上柚木公園
愛宕小学校の横を抜け、歩道橋を渡れば上柚木公園だ。広い公園の東側区画、「郷戸地区」と呼ばれる区域で、「児童遊園」や「多目的広場」、「ソフトボール場」、「芝生の丘」といった設備がある。四月末の休日、空模様は今ひとつという印象だが、「児童遊園」や「多目的広場」では大勢の家族連れが公園でのひとときを楽しんでいる。上柚木公園の木々も瑞々しい新緑に覆われている。日差しがないためにしっとりと湿り気を感じさせる色彩で、さまざまな色調の緑色が重なり合って見せるグラデーションが美しい。上柚木公園を一巡りして、またのんびりと散策を楽しみつつ南大沢駅方面へと戻ることにしよう。
上柚木公園には駐車場が用意されているので、来園するときはつい車を使ってしまいがちなのだが、機会があれば南大沢駅から上柚木三丁目の町を抜けて歩いてみたいと思っていた。今回のルートで南大沢駅から上柚木公園まで約1.5kmほど、ゆっくりのんびり歩いても30分弱というところか。舗道を辿って行けば車両の通行する道路を一度も横断しなくてもいいのが嬉しい。
長久保歩道橋から上柚木公園へ