埼玉県越生町の山吹の里歴史公園はヤマブキの名所として知られるところだが、秋が深まれば園内の木々が紅葉に染まり、興趣に富んだ景観を見せる。秋も深まった十一月下旬、山吹の里歴史公園を訪ねた。
晩秋の山吹の里歴史公園
埼玉県越生町の山吹の里歴史公園は園内を埋め尽くすようにヤマブキが植えられ、春には美しい景観を見せて多くの来園者で賑わうところだ。園内にはさまざまな樹木があり、秋になればモミジやコナラなどの落葉樹が紅葉に染まって風趣に富んだ景観を見せてくれる。
晩秋の山吹の里歴史公園
山吹の里歴史公園の入口脇、県道30号に面したところにモミジの木が植えられている。真っ赤に染まった景観がたいへんに美しい。園内の広場側から眺めれば(時刻にもよるが)逆光気味の斜光を受けて、その美しさがさらに引き立つ。

このモミジのすぐ脇に「七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞ悲しき」の歌を刻んだ歌碑が建てられている。この歌碑とモミジとの組み合わせで写真を撮ってみるのも楽しい。
晩秋の山吹の里歴史公園
広場奥側には水車小屋があり、風趣に富んだ景観を見せているが、この水車小屋の脇にもモミジの木がある。今回訪れたとき(2022年11月)には美しい紅葉に染まっていなかったが、このモミジが紅く染まれば、水車小屋と紅葉との組み合わせがひときわ風趣に富んだ景観を見せてくれることだろう。
晩秋の山吹の里歴史公園
山吹の里歴史公園の奥側(東側)は小高い丘になっており、斜面にはさまざまな樹木が茂り、その中には少ないながらもモミジも混じる。斜面を登る園路を辿りながら、足を止めて上を見上げれば陽光を受けたモミジが視界に収まる。秋空を背景に見るモミジが鮮やかだ。
晩秋の山吹の里歴史公園
モミジの他にも落葉樹が数多く茂っており、それらの落葉樹が見せる紅葉も見逃せない。モミジほど派手ではないが、陽光を受けて輝く様子はモミジにも劣らない美しさだ。

足下に目を下ろせばおびただしい数のドングリが落ちている。ドングリをつける樹木も多いのだ。園路に転がるドングリもまた秋の風情だ。
晩秋の山吹の里歴史公園
斜面を辿る園路を上りきると、丘の上はコナラの林だ。コナラもまた落葉樹で、秋が深まれば紅葉に染まる。それほど鮮やかな紅葉に染まるわけではないが、オレンジ色が次第に濃くなっていき、モミジとはまた違った美しさを感じさせる。見上げれば秋の色に染まり始めたコナラが頭上を覆い、黄金色の光が降ってくるようだ。このコナラ林の紅葉も楽しんでおこう。
晩秋の山吹の里歴史公園
山吹の里歴史公園は“紅葉の名所”と呼べるほどの見事な紅葉が楽しめるとは言い難いが、鮮やかなモミジの紅葉も楽しめるし、コナラなどの落葉樹の素朴な紅葉も楽しめる。水車小屋横のモミジが鮮やかな紅葉に染まれば、フォトジェニックな景観も楽しめるだろう。小さな公園だが、秋の雑木林の風情を充分に楽しむことができるところだと言っていい。
晩秋の山吹の里歴史公園
晩秋の山吹の里歴史公園
晩秋の山吹の里歴史公園
晩秋の山吹の里歴史公園
晩秋の山吹の里歴史公園
参考情報
本欄の内容は山吹の里歴史公園関連ページ共通です
山吹の里歴史公園は入園料などは必要ない。無料で入園できる。

交通
山吹の里歴史公園は越生駅(JR八高線、東武越生線)から500mほど。徒歩で10分かからない。

山吹の里歴史公園は県道30号(越生・毛呂山バイパス)の沿道に設けられている。県道30号(越生・毛呂山バイパス)を辿ってゆけばいい。遠方から訪れる場合は関越自動車道坂戸西スマートICを利用するといい。ICから8〜9kmといったところだ。

山吹の里歴史公園にも来園者用駐車場が用意されているが、数台分のスペースしかなく、ヤマブキの見頃の頃には朝から午後まで満車状態が続く。運動公園近くに臨時駐車場が設けられるようだが、少しばかり距離がある。越生駅近くに民間駐車場があるので、それを利用するのもいい。

飲食
山吹の里歴史公園のすぐ脇に「山富貴」という和食店がある。ここもヤマブキが見頃の時期には混み合うようだ。県道30号(越生・毛呂山バイパス)沿いには他に飲食店はなく、お店を探すなら越生駅周辺に移動した方がいい。越生駅近くの県道30号(旧道)沿いに飲食店が何軒か建っている。

お弁当持参なら丘上の四阿を利用したり、広場にシートを敷いてランチタイムを過ごすこともできる。山吹の里歴史公園を出て、越辺川の河岸に場所を見つけてシートを広げるのもお勧めだ。

周辺
越生駅から数百メートル西へ辿れば、桜の名所として知られる「さくらの山公園」がある。桜の季節にはぜひ訪ねておきたい。桜の季節でなくても、丘上の「世界無名戦士之墓」からの眺望は特筆に値する。散策の足を延ばしてみるのもお勧めだ。

徒歩では少し距離があるが、越生駅から北西へ、県道30号(旧道)から県道61号へと辿って3kmほど行くと、梅の名所として知られる「越生梅林」だ。梅の季節はもちろんお勧めだが、他の季節でも長閑な田園風景の散策が楽しめる。

山吹の里歴史公園から県道30号(越生・毛呂山バイパス)を北へ向かい、「越生高校(北)」交差点を東へ折れて進めば大谷地区、北端部の大亀沼周辺は万葉集縁の土地で、「大谷ヶ原萬葉公園」として整備されている。さらに北東側へと辿れば鳩山町、美しい田園風景が広がっている。「高野倉ふれあい自然公園」を中心に散策を楽しむのがお勧めだ。
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