相模原市南区麻溝台
相模原麻溝公園
Visited in November 2019
相模原麻溝公園は県立相模原公園に隣接する相模原市立の公園で、2019年(平成31年)現在の開園面積は約26ha、計画面積は約45haにもなる規模の大きな公園だ。南北に長い長方形をした敷地に芝生広場やフィールドアスレチックや「ふれあい動物広場」などの各種施設が設置されている。のんびりと穏やかな印象の相模原公園とは対照的に各種施設の充実ぶりが特徴だ。特に子どもたちの遊び場としては魅力的なもので、休日ともなると多くの家族連れで賑わっている。
「センター広場」から北へと道路を渡るのが「りりちゃん橋」で、これを渡るとその先は県立相模原公園だ。
この「花の谷」は、実は「水道みち」の一部である。1859年(安政6年)に横浜が開港されると、横浜は急激に人口が増加、安全で清潔な水の安定供給の必要に迫られる。そこで英国人技師のヘンリー・スペンサー・パーマーの指揮の下、相模川上流部から横浜へ通水する近代水道が造られたわけだ。その通水路が、「水道みち」である。
「花の谷」から道路を渡って西へ辿ると「水道みち」は女子美術大学のキャンパスを横切っているが、そこに「横浜水道」に関する簡単な解説パネルが設置されている。興味のある人は見てみるといい。
相模原麻溝公園は相模原市内の紫陽花の名所のひとつとして名を連ねているが、「樹林広場」の一角に各種のヤマアジサイを植栽したエリアがある。中には珍しい品種もあって、花期を迎える6月には愛好家で賑わっている。紫陽花の時期にはぜひ訪ねておきたい。
中でも子どもたちの人気を集めているのがポニー乗馬だ(ポニー乗馬だけは料金が必要だ)。ポニーの背に乗ってコースを一周するだけだが、動物好きの子どもにとってはこの上なく楽しい体験だ。休日になると常に順番待ちの行列ができる。のんびりと楽しもう。
「ふれあい動物広場」の利用方法、ポニー乗馬の料金など、詳細は公式サイト(頁末「関連する外部ウェブサイト」欄のリンク先)を参照されたい。
行楽シーズンの休日には、シートを広げてお弁当を食べたり、のんびりと寝転んだりして楽しむ家族連れやグループの姿で賑わう。広場には木立などはいっさい無いから、日射しの強い季節はワンタッチテントなどを持参するのが賢明だ。
このフィールドアスレチックは開園時間が定められ、小学生以上(種目によっては小学生のみ)の利用に限定されている。小学生未満の幼児は保護者同伴でも利用できないので注意されたい。開園時間等、詳細は公式サイト(頁末「関連する外部ウェブサイト」欄のリンク先)を参照されたい。
タワーの高さは55メートル、展望室の高さは38メートルだが、これはフェア開催時の相模原市の人口55万人とフェア開催時に相模原市が市政38周年であったことに因んだものという。タワーの姿は公園内のどこからでも、また隣接する相模原公園からも、公園の周辺からもその姿が見えており、まさに相模原麻溝公園のシンボル的存在である。
眼下には相模原麻溝公園と相模原公園の全容を見下ろし、その周囲に近隣の街並みが広がる。西には大山から丹沢の山々が、北には多摩丘陵の山々が、さらに視界が澄んでいれば東南の方角に横浜のビル群が、南には湘南辺りの景観まで楽しめる。絶景である。
のんびりと眺めを楽しんでいると時の経つのを忘れる。相模原麻溝公園に訪れたときには絶対に立ち寄って、展望室からの眺望を楽しんでおきたい。
相模原には「でいらぼっち」という大男の伝説がある。でいらぼっちは人並み外れた大男で、山を動かすほどの力持ちだったそうである。「子どもの広場」の“足形”は、そのでいらぼっちの足跡というわけなのだろう。広場の中にいるときには気付きにくい。ぜひ「グリーンタワー相模原」の展望室から見てみよう。
「子どもの広場」には、その“足形”の中や周辺にさまざまな遊具が置かれている。中心部には大型の複合遊具があり、周辺部には砂場やトランポリン遊具、幼児用遊具などが設けられている。当然のことながら小さな子どものいるファミリーに人気で、休日には家族連れで大いに賑わっている。
相模原麻溝公園はクレマチスやアジサイの名所としても知られている。アジサイは相模原市の花だが、クレマチスは「公園の花」なのだそうだ。特に四月から梅雨時にかけての公園内はそうした花々で彩られ、それらの観賞目的に訪れる人の姿も少なくない。
駐車場は公園の西側の一角に第1駐車場が、「芝生広場」の南側に第2駐車場が、さらにそこから道路を隔てて第3駐車場、「ふれあい動物広場」の西側には道路を隔てて第4駐車場が用意されている。さらに西側に少し離れた相模原ギオンスタジアム脇に第5駐車場と第6駐車場が用意されており、いずれも無料。駐車スペースにはかなりの余裕があるが、人気のある公園なのでお天気の良い休日などには早い時間に出かけなければ満車となってしまうかもしれない。