横浜線沿線散歩公園探訪
八王子市片倉町
−片倉城跡公園−
夏の片倉城跡公園
August 2004
夏の片倉城跡公園
緑溢れる片倉城跡公園は夏の表情も美しい。暑い盛りでは散策の足も鈍ってしまうが、葉を茂らせた雑木林や涼やかな水辺の遊歩道を辿りながら、夏の花々を楽しみながら歩くのもなかなか気分のよいものだ。
夏の片倉城跡公園の最大の魅力は百日紅の花だろうか。百日紅は丘の上の「本丸広場」の脇の方に十本ほどが並び、夏の強い光の中に咲き誇っている。すべて紅色の花だが、木によって少しばかり濃淡が違う。百日紅は住宅の庭木としても一般的で、夏になるとあちこちでよく目にする花だが、このようにまとまった数が並んで咲く姿は見る機会が少ないのではないだろうか。木の下から仰ぎ見るのも美しく、少し離れて全景を見るのも美しい。背後には他の樹木が茂っており、百日紅の花はそれらの葉の緑の中に浮かんでいるように見えて、その様子になかなか趣がある。
夏の片倉城跡公園

百日紅は、「彫刻広場」から菖蒲田の方へと進む歩道の脇にもあり、こちらは他の樹木に混じって一本だけが立っている。木はなかなか高く、他の樹木と競うような野趣溢れる姿がいい。枝の高みで咲く紅の花を、まさに見上げるようにして眺めるのも楽しい。
夏の片倉城跡公園
初夏には花菖蒲の咲きそろう菖蒲田も夏の盛りは緑に溢れて違った表情を見せる。中央辺りにエンジュの木が枝を広げている。エンジュの木は離れてみると薄黄緑色に見えるが、この季節には黄色がかった白い小さな花を咲かせており、そのために遠目にはそのように見えるのだ。近づいてみると可憐な花が枝々の先にたくさん咲いている。派手な花ではないがそれなりの興趣があって散策の足を止めてひととき見入ってしまう。
夏の片倉城跡公園

菖蒲田の北側には湯殿川の河畔に広場がある。ところどころに樹木を置いた草はらだが、河岸の開放感と水辺の印象が爽やかだ。河畔から公園側を見ると、雑木林の濃い緑と夏空の青、白い雲とのコントラストが美しい。
夏の片倉城跡公園
雑木林の中を辿る散策路を歩くのも楽しい。深い木立が夏の日差しを遮り、風が抜ければ林の中は案外と涼しい。蝉の声や夏の花を楽しみながらの散策は心安らぐひとときだ。設けられたベンチに腰を下ろし、お弁当を広げるのもお勧めだ。
夏の片倉城跡公園夏の片倉城跡公園
JR横浜線の片倉駅から片倉城跡公園へと向かう通りは百日紅の並木になっており、これも一緒に見ておきたい。この並木は紅の花の木と白い花の木が交互に植えられているようで、それぞれの百日紅の風情を楽しむことができる。
夏の片倉城跡公園