横浜線沿線散歩街角散歩
横浜市青葉区青葉台〜桜台〜上谷本町〜柿の木台
桜台から鶴見川へ
April 2004
桜台商店街付近の風景
東急田園都市線沿線の住宅街を歩いてみたいと思い、四月半ばのよく晴れた日に出かけた。東急線を青葉台駅で降り、まず桜台公園を目指し、そこから東へ辿って鶴見川河畔のあたりまで歩いてみようと思ったのだった。
青葉台駅前
青葉台駅に降りて北側へと出る。駅の北側のロータリーはバスターミナルになっていて、周辺へのバス路線が発着する。駅の西側に南北に環状4号が抜ける。環状4号沿いは繁華街で、さまざまな店舗が並ぶ。田園都市線沿線の街はお洒落な街というイメージがあり、住環境として人気のあるところだと思うが、そもそもこの辺りは1966年(昭和41年)に田園都市線が開通したのに伴って住宅地として開発されたところで、1967年(昭和42年)の土地区画整理事業によって「青葉台」の町が新設される以前は恩田町の一部だった。昔は緑濃い里山が広がるばかりの、のどかな土地だったらしい。イチョウ並木になった環状4号を、店先の様子などを眺めながら北へ歩く。
環状4号沿いの風景環状4号沿いの風景

環状4号沿いの風景環状4号沿いの風景
桜台の坂道
環状4号を北へ辿るとやがて「桜台」交差点だ。交差する道路を左(西)へ折れて坂道を上る。この坂道は八重桜の並木で、訪れたときにはすでに盛りを過ぎていたが、ところどころにわずかに花が残っている。坂道を上りきると、右手(北側)にこんもりと木々の茂る場所が見えてくる。桜台公園だ。

桜台公園は雑木林を残した緑に溢れた公園で、南西側の角には池も抱えている。公園内の雑木林は、おそらく住宅地として造成される以前の林をそのままに残したものだろう。公園の南端には昔の風景を彷彿とさせるような尾根道も残っている。尾根道からは南西の方角に視界が開けて爽快な眺望が楽しめる。見える景色は今では住宅地だが、丘を渡る風に吹かれながら住宅地に変貌する前の風景に思いを馳せるのも楽しい。
桜台公園桜台公園
桜台商店街付近から東を見る
桜台公園でしばらく時を過ごした後、公園の北側の道を東へ向かった。丘を越えて再び下ると、環状4号に戻る。「桜台団地入口」の名が交差点にある。環状4号沿いにはここも店舗が並び、「桜台商店街」を成している。青葉台駅周辺の喧噪からは少し遠ざかり、穏やかな佇まいを見せている。環状4号を横切り、そのまま東へ辿る。道は緩やかに上り坂だが、先の方で勾配が急になっており、その向こうにケヤキの並木が見える。丘の上に立つケヤキの姿が美しい。歩いてゆくと、やがて「公園坂下」バス停がある。そのバス停を過ぎてすぐに左手(北側)の道へと入り込む。道は急坂で、ゆっくりと歩いても息が切れる。上りきると右手に「たちばな台公園」がある。

「たちばな台」は桜台の北側に位置する町で、この公園もたちばな台に位置しているのだが、桜台側の丘の上からたちばな台へと降りる斜面に位置している。公園は桜台側の丘の上の広場部分と斜面林、たちばな台側の斜面下の広場などから成っており、特に桜台側の広場の遊具が充実している。また丘の上の広場からの眺望が素晴らしい。北方のたちばな台の住宅地から鶴見川河畔あたりまでの眺めが視界に収まり、なかなか爽快な気分だ。息を切らして坂を登ってきた甲斐があるというものだ。
たちばな台公園たちばな台公園
みたけ台の風景
たちばな台公園でしばらく休憩した後、南東の方角へと住宅地の中を降りてゆく。すぐに「桜台団地入口」交差点から東進してきた道路に出た。道はケヤキ並木で、すくっと立つ姿が陽光に照らされて美しい。道は北東の方角へ向かって降りてゆく。坂道を下るとすでに「みたけ台」で、広い道路との交差点に出た。「りんどう保育園前」交差点だ。交差する道路は藤が丘小学校の近くから北進し、藤が丘駅前を経てもえぎ野と柿の木台との境を辿り、やがて緩やかに西に曲がってみたけ台で環状4号に繋がっている。

「りんどう保育園前」交差点を横断し、左手に祥泉院を見ながら少し進むと右手にみたけ台公園がある。祥泉院の北側にはみたけ台中学校があるのだが、このみたけ台公園からみたけ台中学校にかけてのあたりは縄文時代の住居跡が発見された場所らしく、「祥泉院遺跡」と呼ばれているという。みたけ台公園は広場と林から構成された公園で、鶴見川河畔を北に見下ろす台地の端となっており、公園北端からは鶴見川河畔の下谷本町あたりへの眺望が開ける。公園内をゆっくりとひとまわりし、公園の東側へ降り、住宅街の中を北へ進む。道脇の民家で、藤の花やツツジが鮮やかな色で散策の目を楽しませてくれる。
みたけ台公園にてみたけ台公園にて

みたけ台にてみたけ台にて
上谷本町のれんげ畑
やがて台地から鶴見川河畔の低地へと出た。台地の麓に沿う道路を横断し、鶴見川河畔の水田地帯へと進む。まだ四月だから田植えの準備もこれからのようだ。その耕作を待つ水田の中に、れんげが植えられているものがあった。れんげ畑となった水田は昔はどこでも見られたものだが、今ではあまり見る機会が少なくなった気がする。懐かしく思ってしばらく足を止めて見入ってしまった。予期せずこのような風景に出会うと、思わぬ拾いものをした気分で嬉しくなる。
上谷本町のれんげ畑
鶴見川河岸
れんげ畑を後にし、北へ辿るとすぐに鶴見川の河岸に出た。河岸の小径を下流側へ辿ると、対岸に黒須田川との合流点が見えた。その傍らに市ヶ尾高校がある。鶴見川河畔のこのあたりもまた別の機会にゆっくりと歩いてみたいと思いながら河岸の道を辿った。

鶴見川の河岸を東へ辿りながら、さてこれからどうしようかと少し迷った。このまま鶴見川に沿って市が尾駅を目指すのもいいのだが、それはまた次の機会にしよう。鶴見川の河岸を離れ、再び南側の台地に戻ることにする。
柿の木台第1公園
鶴見川河畔から南側の台地に戻ると柿の木台の住宅地だ。勘に任せて道を選び、南へ向かう。住宅地の中を気ままに歩いていると公園があった。木々の緑に惹かれて立ち寄ってみた。「柿の木台第1公園」という小さな公園だが、ツツジが美しい。八重桜の木も多いようだが、そちらはすでに花の盛りを過ぎているのが残念だ。

「柿の木台第1公園」の横の道を南へ辿ると、やがて見覚えのある場所へ出た。もえぎ野公園のある「柿の木台」交差点の付近だった。もえぎ野公園は池を抱えてのんびりとした佇まいが魅力的な公園だ。もえぎの公園の北側には道路を挟んで私有地の緑地があったのだが、今はこれが「もえぎ野ふれあいの樹林」として整備され、一般にも公開されているようだ。「もえぎ野ふれあいの樹林」ともえぎの公園との双方に立ち寄り、しばらく時を過ごした。

このあたりでそろそろ帰路を辿ることにしよう。もえぎの公園から南へ進むと数分で藤が丘駅だ。もえぎ野公園から藤が丘駅にかけてもお洒落なお店や有名な飲食店が軒を並べるところだ。そのような佇まいを楽しみながら、のんびりと駅に向かうことにしよう。
もえぎ野公園
青葉台駅から桜台公園へ、そこからそれぞれの町の公園を巡りながらの散策になった。二十年ほど前、青葉台から藤が丘のあたりによく来た。当時近くに住んでいたこともあって、このあたりは日常的な生活圏で、行きつけの喫茶店などもあったものだ。その頃からすると特に青葉台駅の周辺やもえぎ野公園の周辺はずいぶんと賑やかになった気がする。懐かしさと新鮮さを感じながらの散策だった。
桜台公園