公園のある辺りは雀川の源流域に当たる。雷電山をはじめとした周辺の山々から流れてきた沢が集まって雀川となり、旧玉川村の区域を東に6kmほど流れて都幾川に注ぐ。古くから人々の暮らしを支えてきた雀川だが、ひとたび洪水が起これば甚大な被害をもたらした。流域の都市化が進むと土砂災害防止のための大型の砂防ダム建設も必須となり、それを受ける形で計画されたのが雀川砂防ダムだ。着工は1980年(昭和55年)、完成は1988年(昭和63年)のことという。
砂防ダムの完成後、自然保護を目的に周辺が公園として整備され、1991年(平成3年)に雀川砂防ダム公園が開園した。当時はこの辺りはまだ埼玉県比企郡玉川村だった(2006年(平成18年)に比企郡玉川村と比企郡都幾川村が合併、比企郡ときがわ町が発足した)。雀川砂防ダム公園の整備は玉川村制施行百周年事業でもあり(玉川村は1889年(明治22年)に周辺の村々が合併して発足した)、玉川村で最初の公園だったそうである。