JR青梅線青梅駅から南へ100メートルほど進むと旧青梅街道だ。駅周辺には店舗が建ち並んで繁華な佇まいを見せる。街道沿いには古い時代の名残を感じさせる建物が建ち並び、歴史ある町であることを物語る。駅前の交差点から街道を少し東へ辿ると住江町だ。街道沿いの建物に昭和30年代を彷彿とさせるような映画看板が数多く掲げられているのが否応なく目に入る。看板の題材に選ばれている映画は往年の名作と言われるものばかりだ。「ローマの休日」、「俺たちに明日はない」、「ヘッドライト」といった洋画の名作、あるいは「丹下佐膳」、「少年探偵団」、「悲しき口笛」といった邦画の名作まで、昭和30年代頃のものを中心にさまざまな映画の看板がある。風情ある町並みと手描きの映画看板とが相俟って、何ともいえない“昭和レトロ”な雰囲気を醸し出している。この映画看板のある町並みはすっかり有名になり、“青梅宿映画看板街道”などとも呼ばれ、この風景を楽しみに訪れる人も少なくない。