横浜線沿線散歩公園探訪
相模原市緑区城山
−津久井湖城山公園−
桜咲く水の苑地
Visited in April 2020
桜咲く水の苑地
県立津久井湖城山公園の「水の苑地」はかつては津久井湖園地と呼ばれ、春の桜の名所としてよく知られていた場所である。桜と湖の織りなす春景色は風情に富んでたいへんに美しく、毎年桜の時期になると多くの花見客が訪れる。
桜咲く水の苑地
苑地の東側、案内所の設けられた辺りに立って苑地を見下ろすと、苑地の湖岸が桜色に縁取られたような印象を受ける。苑地中央部では「芝生広場」の円形の造形が幾何学的な美しさを見せ、その向こうの湖岸に湖を背景に桜が並ぶ。湖の対岸には「花の苑地」の桜が見え、緑濃い城山の上には青い春空が広がる。素晴らしい春景色である。いつまで見ていても飽きない。桜の季節に「水の苑地」を訪れたなら、まずはこの景色を楽しんでおきたい。

桜咲く水の苑地
高みから見下ろす桜も美しいが、湖岸に降りて間近に見る桜はさらに美しい。湖岸の桜並木は大きく枝を張り、津久井湖の湖面と美しいコントラストを見せる。対岸に見える「花の苑地」の桜も彩りを添える。たいへんに美しい。湖岸には「湖畔テラス」と名付けられた展望テラスがある。テラスに立ってのんびりと津久井湖を眺めていると時の経つのを忘れる。

桜咲く水の苑地
湖岸に「三工区の桜」に関する解説パネルがある。津久井湖ができる以前、この辺りは津久井渓谷として親しまれた景勝地だったという。特に現在の城山ダム周辺には桜が数多く植えられており、横浜水道の第三工区であったことから「三工区の桜」と呼ばれて広く知られていたそうである。

桜咲く水の苑地
苑地内には湖岸以外にも桜が植えられており、場所によってさまざまに美しい春景色を楽しむことができる。のんびりと苑地内を散策し、春景色を楽しむのがお勧めだ。

桜咲く水の苑地
苑地南側の一角には菜の花畑が設けられ、菜の花と桜の競演が春らしい景観を演出している。菜の花畑横の園路脇に咲く桜との組み合わせも美しいし、菜の花畑越しに湖岸の桜を見るのもいい。それぞれに景観が美しく、ついつい何度もカメラを向けてしまう。

桜咲く水の苑地
苑地には大きなカスケードが設けられている。カスケードの最下段には“滝”が造られており、「水の苑地」の象徴的な景観となっている。見る場所によっては、周辺に植えられた桜とカスケードとの競演の景色が楽しめるのもこの季節ならではだ。写真趣味の人ならいろいろと構図を考えて作品作りに挑戦してみるのも楽しいだろう。
桜咲く水の苑地
苑地の北東側、「大型花壇」と駐車場との間の斜面は桜の林だ。緩やかなスロープを園路が辿り、その周囲を桜が彩る。園路脇の草はらにはベンチも設けられているから、のんびりとお花見ランチを楽しむのもお勧めだ。

桜咲く水の苑地
「大型花壇」と駐車場との間の桜の林は駐車場側から園路を降りながら眺める景観もたいへんに美しい。北側から南へ辿る方向になるから、日射しは逆光になり、桜が光に輝く。桜色の木漏れ日の中を歩くような感覚が楽しく、春爛漫を感じるひとときだ。
桜咲く水の苑地
桜の季節の「水の苑地」は、その景勝地としての魅力が桜によってさらに倍増するように思える。泰然とした風情の湖水の景色と、咲き誇る桜の美しさと、双方が互いを引き立ててさらに美しさを増している。春の「水の苑地」は、家族連れやグループなどで、お弁当を持って行楽気分で訪れるお花見に最適な場所だと言っていいだろう。

駐車場は比較的余裕があるものの、この時期の休日には終日満車状態となり、駐車待ちの列ができ、周辺の道路には路上駐車の車が並ぶ。できればバスで訪れるのが良いだろう。「花の苑地」側の駐車場は意外に空いていることもあるので、そちらに車を止めてこちらへ歩いて来るという方法もある。
桜咲く水の苑地
桜咲く水の苑地
桜咲く水の苑地