相模原市緑区根小屋〜城山
津久井湖城山公園
Visited in May 2023
相模原市緑区、城山ダム周辺の津久井湖湖畔に津久井湖城山公園という広大な県立公園がある。津久井城の城跡である城山とその山麓の地区を中心に、湖畔に位置する「花の苑地」と「水の苑地」から構成された公園で、面積は100ha近くに及ぶ(2020年7月現在)。1999年(平成11年)に開園し、以来、多くの来園者を迎えている。山城の遺構や豊かな自然を楽しむ公園としても、津久井湖の眺めを楽しむ景勝地としても魅力的な公園だ。
城山ダムのすぐ脇に城山と呼ばれる山がある。城山は標高350mほど、その名が示すように戦国時代の山城、津久井城の城跡である。津久井湖城山公園は、基本的にこの津久井城跡を中心に整備したものだ。
城山の南裾には戦国時代の城主の館跡などが残り、その発掘調査と共に公園整備が行われ、2006年(平成18年)4月に管理所を兼ねたパークセンターがオープンした。この区画はこの辺りの地名から「根小屋(ねごや)地区」と呼ばれている。この根小屋地区が津久井湖城山公園のメインとなる部分である。
津久井湖城山公園に訪れた際は、まずはパークセンターに立ち寄っておきたい。パークセンターでは公園の利用案内の他、各種の資料展示も行っている。公園内で見られる動植物の写真や、発掘された遺構に関する資料の展示もあって、なかなか興味深い。
津久井城跡という立地だけあって、一角には戦国時代の鎧兜を復元したものが一式展示されている。甲冑の試着体験も可能だ(試着体験は中止していることもあるので、事前に確認されたい)。大人のサイズだから小さな子どもが身に付けるのは無理だが、小学校の高学年くらいになればだいじょうぶだろう。子ども連れで訪れて、鎧兜を身につけた姿で記念写真を撮ったりするのも楽しい。
パークセンターや研修棟などが並ぶ一角からその裏手に回り込むと、一段高くなって各種の遊具を設置した広場が設けられている。「四季の広場」と名付けられ、大型複合遊具、ターザンロープ、広い滑り台といった遊具が置かれている。
「城攻め砦」と名付けられた大型の複合遊具は丘の斜面を利用してフィールドアスレチック風に造られたもので、なかなか凝った造りだ。他にもさまざまな遊具があり、幼児から小学生くらいまで年齢を問わず遊ぶことができるが、それぞれの遊具には対象年齢が定められているので注意されたい。広場の一角には四阿も設置されており、子どもたちを遊ばせながらのんびりと半日過ごすことができるだろう。広場は南に眺望が開けており、開放感に富んでいるのも嬉しい。
「四季の広場」を回り込むように遊歩道が丘の上へ辿っている。林の中を抜けて遊歩道を登ってゆくとやがて尾根に至る。遊歩道の分かれ道を北へ逸れると、尾根の北側には眼下に津久井湖が横たわっている。遊歩道はそのまま丘の北斜面を辿って麓へと降りてゆくが、その途中に「展望デッキ」が設けられ、津久井湖と周辺の山々の景観を楽しむことができる。下の道路を通る車の音がかすかに聞こえてくるが、辺りは静かなものだ。すぐ近くから鳥の声が聞こえる。
この遊歩道は「湖畔展望園路」として城山の麓を辿って東へ延びて、「花の苑地」へと至っている。津久井湖の眺望を楽しみながらのんびりと歩いてみるのもお勧めだ。
根小屋地区内を巡る遊歩道は「根小屋周遊園路」として地区内を一周するように丘の斜面を辿って行く。2007年(平成19年)に完成したものだ。この遊歩道は幅も広く舗装され、橋を設けて谷筋を渡り、急な斜面では葛折りとなって急坂や階段を排している。ベビーカーや車椅子でも通行可能なようにと配慮されたものだが、かなりの高低差があるのは覚悟しておきたい。
「根小屋周遊園路」を辿るだけでも充分に根小屋地区の魅力を味わうことができるが、この遊歩道とは別に昔ながらの未舗装の小径も残っているから、状況に合わせて好きな方を歩けばいい。途中、随所で城山へと続く小径が北側の丘へと登っている。時間と体力が許せば城山山頂を目指してみるのもいい。
「根小屋周遊園路」の高所となったところに「展望広場」が設けられている。その名のように南へと眺望が開けており、爽快な景色を楽しむことができる。遙かな眼下には根小屋の町の家々の点在する風景が広がり、さらにその向こうには重畳する山々の稜線が霞む。聞こえるのは木々の枝が風にそよぐ音と鳥の声だけだ。
五月、どこからかウグイスの声が届き、風は新緑に薫っている。風に吹かれながら遙かな山並みを眺めていると街の喧噪をすっかり忘れてしまう。木々に囲まれてベンチも置かれているから、ひとときのんびりと過ごしたい。ゆっくりとランチタイムを楽しむのもいい。
根小屋地区は林や畑地の表情を生かした素朴な佇まいが魅力だ。車の通行の多い道路からは離れているために喧噪からも遠く、自然に包まれて心安らぐひとときを過ごすことができる。
「根小屋周遊園路」で巡ることのできるエリアは城山山麓のごく一部に過ぎないが、それでも約2kmの距離があり、充分に楽しむことができる。車椅子やベビーカーも通行可能なように整備された園路だから、安全に豊かな自然を楽しむことができるのが嬉しい。「四季の広場」には各種遊具が設置されているから子どもたちの遊び場としても魅力的だろう。
城山の南裾には戦国時代の城主の館跡などが残り、その発掘調査と共に公園整備が行われ、2006年(平成18年)4月に管理所を兼ねたパークセンターがオープンした。この区画はこの辺りの地名から「根小屋(ねごや)地区」と呼ばれている。この根小屋地区が津久井湖城山公園のメインとなる部分である。
津久井湖城山公園に訪れた際は、まずはパークセンターに立ち寄っておきたい。パークセンターでは公園の利用案内の他、各種の資料展示も行っている。公園内で見られる動植物の写真や、発掘された遺構に関する資料の展示もあって、なかなか興味深い。
津久井城跡という立地だけあって、一角には戦国時代の鎧兜を復元したものが一式展示されている。甲冑の試着体験も可能だ(試着体験は中止していることもあるので、事前に確認されたい)。大人のサイズだから小さな子どもが身に付けるのは無理だが、小学校の高学年くらいになればだいじょうぶだろう。子ども連れで訪れて、鎧兜を身につけた姿で記念写真を撮ったりするのも楽しい。
パークセンターや研修棟などが並ぶ一角からその裏手に回り込むと、一段高くなって各種の遊具を設置した広場が設けられている。「四季の広場」と名付けられ、大型複合遊具、ターザンロープ、広い滑り台といった遊具が置かれている。
「城攻め砦」と名付けられた大型の複合遊具は丘の斜面を利用してフィールドアスレチック風に造られたもので、なかなか凝った造りだ。他にもさまざまな遊具があり、幼児から小学生くらいまで年齢を問わず遊ぶことができるが、それぞれの遊具には対象年齢が定められているので注意されたい。広場の一角には四阿も設置されており、子どもたちを遊ばせながらのんびりと半日過ごすことができるだろう。広場は南に眺望が開けており、開放感に富んでいるのも嬉しい。
「四季の広場」を回り込むように遊歩道が丘の上へ辿っている。林の中を抜けて遊歩道を登ってゆくとやがて尾根に至る。遊歩道の分かれ道を北へ逸れると、尾根の北側には眼下に津久井湖が横たわっている。遊歩道はそのまま丘の北斜面を辿って麓へと降りてゆくが、その途中に「展望デッキ」が設けられ、津久井湖と周辺の山々の景観を楽しむことができる。下の道路を通る車の音がかすかに聞こえてくるが、辺りは静かなものだ。すぐ近くから鳥の声が聞こえる。
この遊歩道は「湖畔展望園路」として城山の麓を辿って東へ延びて、「花の苑地」へと至っている。津久井湖の眺望を楽しみながらのんびりと歩いてみるのもお勧めだ。
根小屋地区内を巡る遊歩道は「根小屋周遊園路」として地区内を一周するように丘の斜面を辿って行く。2007年(平成19年)に完成したものだ。この遊歩道は幅も広く舗装され、橋を設けて谷筋を渡り、急な斜面では葛折りとなって急坂や階段を排している。ベビーカーや車椅子でも通行可能なようにと配慮されたものだが、かなりの高低差があるのは覚悟しておきたい。
「根小屋周遊園路」を辿るだけでも充分に根小屋地区の魅力を味わうことができるが、この遊歩道とは別に昔ながらの未舗装の小径も残っているから、状況に合わせて好きな方を歩けばいい。途中、随所で城山へと続く小径が北側の丘へと登っている。時間と体力が許せば城山山頂を目指してみるのもいい。
「根小屋周遊園路」の高所となったところに「展望広場」が設けられている。その名のように南へと眺望が開けており、爽快な景色を楽しむことができる。遙かな眼下には根小屋の町の家々の点在する風景が広がり、さらにその向こうには重畳する山々の稜線が霞む。聞こえるのは木々の枝が風にそよぐ音と鳥の声だけだ。
五月、どこからかウグイスの声が届き、風は新緑に薫っている。風に吹かれながら遙かな山並みを眺めていると街の喧噪をすっかり忘れてしまう。木々に囲まれてベンチも置かれているから、ひとときのんびりと過ごしたい。ゆっくりとランチタイムを楽しむのもいい。
根小屋地区は林や畑地の表情を生かした素朴な佇まいが魅力だ。車の通行の多い道路からは離れているために喧噪からも遠く、自然に包まれて心安らぐひとときを過ごすことができる。
「根小屋周遊園路」で巡ることのできるエリアは城山山麓のごく一部に過ぎないが、それでも約2kmの距離があり、充分に楽しむことができる。車椅子やベビーカーも通行可能なように整備された園路だから、安全に豊かな自然を楽しむことができるのが嬉しい。「四季の広場」には各種遊具が設置されているから子どもたちの遊び場としても魅力的だろう。
津久井湖畔に設けられた「花の苑地」と「水の苑地」は昔から津久井湖園地として親しまれていた園地を津久井湖城山公園の一部としたものであるらしい。それぞれに美しく整備された園地で、津久井湖の眺望も楽しめる。
津久井湖城山公園の一部というより、それぞれ独立した園地としての存在感があり、ひとつの景勝地としても成立していると言っていい。両苑地とも春の桜が見事で、春には大勢の花見客で賑わうところだ。
「花の苑地」はその名が示すように苑地内で育てられる花々が魅力だ。苑地内にはガーデンテラスが設けられ、花々に彩られたガーデンテラスが四季折々に美しい景観を見せる。広場脇の花壇などでもさまざまな花々が楽しめる。花の好きな人なら季節毎に訪れたい場所だと言っていい。
苑地内からは眼下に津久井湖を見下ろし、その眺望も魅力だ。苑地内には「津久井湖観光センター」が建ち、地元野菜や各種物産を販売している。観光地的な賑わいを見せる苑地である。
「水の苑地」はカスケードや滝、噴水などが設けられた、まさに“水の”苑地だ。刻々と表情を変える水の景色は、やはり初夏から夏にかけてが魅力的だろう。美しく整備された苑内は散策を楽しむにもいい。津久井湖の湖岸に面した展望テラスに立てば眼前に津久井湖と城山の姿を見ることができる。美しい眺望である。
苑内に設けられた大型花壇にはルピナスが植えられ、初夏に見頃を迎える。すっかりルピナスの名所として知られるようになり、訪れる人も多い。「水の苑地」もまた、四季折々に訪ねてみたいところだ。
津久井湖城山公園の一部というより、それぞれ独立した園地としての存在感があり、ひとつの景勝地としても成立していると言っていい。両苑地とも春の桜が見事で、春には大勢の花見客で賑わうところだ。
「花の苑地」はその名が示すように苑地内で育てられる花々が魅力だ。苑地内にはガーデンテラスが設けられ、花々に彩られたガーデンテラスが四季折々に美しい景観を見せる。広場脇の花壇などでもさまざまな花々が楽しめる。花の好きな人なら季節毎に訪れたい場所だと言っていい。
苑地内からは眼下に津久井湖を見下ろし、その眺望も魅力だ。苑地内には「津久井湖観光センター」が建ち、地元野菜や各種物産を販売している。観光地的な賑わいを見せる苑地である。
「水の苑地」はカスケードや滝、噴水などが設けられた、まさに“水の”苑地だ。刻々と表情を変える水の景色は、やはり初夏から夏にかけてが魅力的だろう。美しく整備された苑内は散策を楽しむにもいい。津久井湖の湖岸に面した展望テラスに立てば眼前に津久井湖と城山の姿を見ることができる。美しい眺望である。
苑内に設けられた大型花壇にはルピナスが植えられ、初夏に見頃を迎える。すっかりルピナスの名所として知られるようになり、訪れる人も多い。「水の苑地」もまた、四季折々に訪ねてみたいところだ。
津久井湖城山公園はさまざまな表情を持つ公園だ。津久井城の城跡を保存した城山とその裾部分に広がる根小屋地区は木々が茂って緑濃く、自然に包まれての散策が楽しい。「花の苑地」は津久井湖の眺めと四季折々の花々が魅力だ。「水の苑地」は涼やかな水の景色と端正に整備された苑内の景観が素晴らしく、津久井湖を望む憩いの場としてもお勧めだ。それぞれに特徴のある三つの園地がまとまって、津久井湖城山公園を構成している。「花の苑地」と「水の苑地」は基本的にそれぞれ独立した園地であり、かつ津久井湖城山公園の一部でもある、と考えた方が感覚的には理解しやすい。それぞれの園地も、津久井湖城山公園全体としても、魅力溢れる素晴らしい公園だ。
津久井湖城山公園は根小屋地区、「花の苑地」、「水の苑地」それぞれに来園者用無料駐車場が設けられており、車での来訪が便利だ。「花の苑地」の駐車場脇で小さな蕎麦店が営業しているが、他に公園内にレストランなどはない。ピクニック感覚で訪れるならお弁当持参がお勧めだ。
津久井湖城山公園は根小屋地区、「花の苑地」、「水の苑地」それぞれに来園者用無料駐車場が設けられており、車での来訪が便利だ。「花の苑地」の駐車場脇で小さな蕎麦店が営業しているが、他に公園内にレストランなどはない。ピクニック感覚で訪れるならお弁当持参がお勧めだ。