旧芝離宮恩賜庭園は明治期には宮内省の芝離宮として使われたところで、1924年(大正13年)に東京市に下賜されて公園となった。そこから庭園名に「恩賜」の文字が入っているわけだが、そもそもは江戸時代初期、大久保加賀守忠朝の屋敷が建てられたところで、庭園もその時に造られたものだ。現在の旧芝離宮恩賜庭園には芝離宮時代の面影はほとんど残っておらず、江戸初期の築庭当時の姿に整備されている。庭園は中央に池を置き、その周囲に小径を巡らせ、築山を設け、枯れ滝を置き、種々の樹木を植栽した「回遊式泉水庭園」の典型的なものだ。
その旧芝離宮恩賜庭園に紫陽花も植栽されており、六月になれば花を咲かせて緑濃い庭園に彩りを添えてくれる。前述のように日本庭園としての風情を色濃く漂わせる庭園だからか、植栽されている紫陽花はほとんどが日本古来のガクアジサイだ。西洋アジサイの姿もなくはないが、やはり日本庭園の佇まいに相応しいのはガクアジサイだろう。
その旧芝離宮恩賜庭園に紫陽花も植栽されており、六月になれば花を咲かせて緑濃い庭園に彩りを添えてくれる。前述のように日本庭園としての風情を色濃く漂わせる庭園だからか、植栽されている紫陽花はほとんどが日本古来のガクアジサイだ。西洋アジサイの姿もなくはないが、やはり日本庭園の佇まいに相応しいのはガクアジサイだろう。