八月半ばの神代植物公園は厳しい残暑の中、百日紅の花が美しい。本園部分の南東側、深大寺門東側から神代小橋で細い道路を渡った先の区域に「サルスベリ・ザクロ園」が設けられており、見事な百日紅を見ることができる。百日紅は街路樹や庭木などにも多く使われる樹木だが、神代植物公園の「サルスベリ・ザクロ園」で見る百日紅はそうしたものとは少し表情が違う。おそらくほとんど剪定されることもなく、木が育つに任せてあるのではないだろうか。大きく枝を広げた野性味溢れる姿で、園芸用ではない、樹木本来の生命力を感じることのできる百日紅だ。