横浜線沿線散歩公園探訪
横浜市緑区寺山町
−四季の森公園−
山百合の咲く四季の森公園
Visited in July 2023
山百合の咲く四季の森公園
本格的な夏を迎えた四季の森公園は雑木林の裾で山百合が花を咲かせる。夏の暑さの中では散策の足も鈍りがちだが、山百合やノウゼンカズラ、ヤブランなど、この時期に咲く花々が散策の目を楽しませてくれる。
山百合の咲く四季の森公園 七月も末、梅雨明けも間近の四季の森公園はもうすっかり夏だ。紫陽花はすっかり終わり、ノカンゾウやヤブカンゾウもすでに盛りの時期を過ぎてしまっている。代わって園内を彩るのは山百合の花だ。白く大きく、濃密な香りを漂わせる山百合の花は華麗で気品があり、夏の始まりの風情によく似合っている。

山百合は四季の森公園の北口付近、池の左手の丘の斜面で数多く見ることができる。辺り一面を覆うように群生して咲くわけではないから、山百合の花を探しながらの園内散策になるわけだが、花の盛りの時期なら比較的容易に見つけることができるだろう。

山百合の咲く四季の森公園 山百合は山野の林の端など、明るい場所を好む花で、四季の森公園でも雑木林の丘の端に数多くが咲いている。一輪だけの花を咲かせているもの、数輪の花をつけているもの、まだ蕾みのものなど、さまざまだが、それぞれに表情豊かに美しい姿を見せてくれる。丘の北側斜面では木立に日差しが遮られて、木陰に咲くものも多いが、抑えたトーンの色調が美しい。

園路近くに咲いているものも少なくないから、クローズアップの写真を撮るのも容易だ。いろいろと構図を考えてカメラのレンズを向けるのも楽しいひとときだ。じっくりと時間をかけて山百合の咲く風景を楽しみたい。
山百合の咲く四季の森公園 「野外ステージ」近くから東側の「清水の谷」へと繋ぐ連絡地下通路があるが、この通路の西側入口には金属製のアーチが設けられ、そのアーチに蔓を這わせてノウゼンカズラが花を咲かせている。

ノウゼンカズラは特に珍しい花ではなく、民家の庭先などでも樹木や壁に蔓を這わせている姿をよく見かける。中国原産の植物らしいが平安の頃には日本に渡来していたようで、今ではすっかり日本の夏を象徴する花のひとつと言っていい。濃いオレンジ色の花が美しい。

山百合の咲く四季の森公園 「清水の谷」には水田が設けられている。近隣の小学校などの体験学習で使用されているらしい。この水田の一部を利用して、蓮が育成されていた。

お昼過ぎでも開いている花が少なくなかったが、蓮の花は基本的に早朝に開花する。美しい咲き姿を鑑賞するなら朝早くに訪れるのがお勧めだ。蓮の育成されている田んぼは園路から少し遠く、花のクローズアップ写真を撮るのが難しいのは残念なところか。

山百合の咲く四季の森公園 七月末になれば子どもたちは夏休みだ。「じゃぶじゃぶ池」では子どもたちが水遊びを楽しんでいる。四季の森公園の「じゃぶじゃぶ池」は浅い流れの中に岩を配して自然の渓流を模した造りになっている。そうしたところが子どもたちにとっては楽しいのだろう。

流れの中を飛沫を上げて歩いたり、岩に登ったり、子どもたちは夢中になって遊んでいる。水遊びを楽しむ子どもたちの姿もまた、夏の公園を象徴する風景のひとつかもしれない。
山百合の咲く四季の森公園
山百合の花期は比較的長く、時期をずらして訪れれば蕾だったものが開花して違った表情を見せてくれる。シーズン中に日を空けて何度か訪れてみるのもお勧めだ。四季の森公園は里山の風景を残した自然溢れる公園だ。その中で夏の花を探しながら、夏の風情を感じながらの散策がお勧めだ。園内を巡っていると、思わぬところで山百合の姿に出会うことがある。それも楽しい。
山百合の咲く四季の森公園
山百合の咲く四季の森公園
山百合の咲く四季の森公園
山百合の咲く四季の森公園
山百合の咲く四季の森公園