横浜線沿線散歩公園探訪
相模原市緑区下九沢
−相模原北公園−
薔薇の咲く相模原北公園
Visited in May 2022
薔薇の咲く相模原北公園
相模原北公園は端正に整備された園内で四季折々に花々が楽しめる公園だ。五月の中旬から六月上旬にかけてはバラが美しい。相模原北公園のバラは「東フロント」前の四阿から西へ続く階段の周辺と「花木園」で楽しむことができる。
薔薇の咲く相模原北公園 「東フロント」前のガゼボ(洋風四阿)と、そこから西へ降りてゆく広い階段の辺りは、洋風庭園のような佇まいだ。周辺に設置された花壇でバラが美しく咲き誇る。ガゼボの意匠も美しく、木々に囲まれて落ち着いた佇まいの空間にバラの花がよく似合って良い風情がある。

階段の上側から見下ろすように眺めるのもいいし、下側から見上げるのもいい。ガゼボを背景にバラが咲き誇る様子はたいへんにフォトジェニックで美しい。いろいろな構図で写真を撮りたくなってしまう。
薔薇の咲く相模原北公園 「花木園」は中央に設けられた水路を挟んで、その両脇の緩やかな傾斜地に雛壇状の花壇を設けた形だ。水路と花壇で整備された「花木園」は、それ自体の風景も美しい。特に“雛壇”の下側から眺めるとメタセコイアやケヤキなどの木々が緑濃く背景を彩り、初夏の風情溢れる風景だ。

「花木園」にはバラの他、シャクナゲやミツマタなどが植えられており、五月にはバラとシャクナゲが楽しめるが、やはりメインとなっているのはさまざまな品種のバラの花だ。

薔薇の咲く相模原北公園 「花木園」は花壇と花壇との間には通路が設けられ、ひとつひとつの花壇を丹念に見てゆくことができるのが嬉しい。バラは品種毎に植えられており、それぞれの品種を確かめながら観賞していくことができる。

花壇のバラは通路との距離が近く、バラの花を間近に観賞することができるから、花の写真趣味の人もクローズアップの写真が撮りやすいだろう。三脚を付けたカメラを携えて、ゆっくりと被写体となる花を探している人の姿も少なくない。
薔薇の咲く相模原北公園 相模原北公園は紫陽花の名所として名高い。園内には約200種、一万株の紫陽花が植えられているという。五月半ばではまだ紫陽花の季節ではないが、公園中央部の「アジサイ園」を歩いていると開花したアジサイを見つけることもできる。

「アジサイ園」にはヤマボウシやヒトツバタゴ、エゴノキといった樹木も植えられており、これらの木々も花の季節だ。緑濃い景観の中に咲く白い可憐な花が美しく、この季節の相模原公園でぜひ見ておきたいものだ。
薔薇の咲く相模原北公園 管理事務所近くの園路脇、ベニバナエゴノキの花が咲いていた。ベニバナエゴノキはその名の通り、淡いピンク色の花を咲かせるエゴノキだ。日本で作出されたエゴノキの園芸品種だそうだ。

エゴノキは小さな白い花が下向きにたくさん集まって咲く様子が可憐で可愛らしい。白い花は清楚な印象があるが、ベニバナエゴノキはさらに少し華やかさを加えた印象だ。「ベニバナ(紅花)」とは言ってもそれほど濃い色ではなく、うっすらとピンク色を帯びているという程度だが、それもエゴノキの花の雰囲気に似合っている。
薔薇の咲く相模原北公園 管理事務所前の花壇ではサクラウツギが咲き始めていた。ウツギは「空木」と書く。幹が中空であることからこの名があるという。日本には広く分布する落葉低木で、初夏に花を咲かせる。サクラウツギは「桜空木」と書く。ピンク色の花を咲かせるウツギだからサクラウツギということらしい。サクラウツギは園芸品種で、庭木や公園内の樹木として見ることが多い。

相模原北公園では管理事務所前と「郷土の森」の一角に植えられている。五月の中旬、これから花の時期だ。すっかり開花したサクラウツギも美しいが、蕾から咲き始めの姿も可憐だ。
薔薇の咲く相模原北公園
この季節、バラの花を目当てに相模原北公園を訪れる人は少なくない。風薫る五月、初夏の青空と園内の木々の緑にバラの花の鮮やかな色彩がよく映える。緑濃い公園はこの季節、とても美しい表情を見せる。バラの観賞をメインに、この季節の花々を探しながら園内をのんびりと散策するのは楽しい。素敵な初夏の休日が過ごせる。
薔薇の咲く相模原北公園
薔薇の咲く相模原北公園
薔薇の咲く相模原北公園