東京都北区滝野川二丁目の住宅街の中に、明治期の香りを漂わせる煉瓦造りの建物が建っている。「赤レンガ酒造工場」と呼ばれる建物だ。現在は独立行政法人酒類総合研究所の東京事務所として使われているものだが、そもそもは1903年(明治36年)、旧大蔵省醸造試験所の施設として建てられたものという。この旧大蔵状醸造試験所が現在の独立行政法人酒類総合研究所の前身で、1904年(明治37年)にこの地に設置されている。その後、名称の変更や管轄省庁の変更などを経て、1995年(平成7年)に中心施設は広島県へ移り、現在の独立行政法人酒類総合研究所として再スタートしたのは2001年(平成13年)のことだ。