東八道路の南西側の区域は芝生の広場と樹林から構成され、広大な面積を有している。芝生の広場は樹林によっていくつかに区切られ、「大芝生」や「自由広場」、「わんぱく広場」、「いこいの広場」などと名付けられた小広場となり、それらがまとまって全体を成している。とは言っても公園全体が大きいためにそれぞれの広場もかなりの面積を有し、初めて訪れたときにはその広さに少々驚く。野川公園はそもそもは北に隣接する国際基督教大学のゴルフコースだったところを買収し、公園として整備したものらしく、それを知ればその広大さと樹林と広場で構成された形であることにも納得がいく。
公園南端部、人見街道に面して駐車場や管理所が設けられており、ここが公園のメインエントランスだ。管理所の北側にはシンボルツリーのように大きなクスノキが枝を広げ、その向こうには広大な芝生の広場が広がっている。「大芝生」と名付けられた広場で、公園内で最も開放感に富んだ広場だ。管理所の西側、駐車場横には「バーベキュー広場」があり、休日にはバーベキューを楽しむ人たちで賑わう。その西側にはテニスコートやテニス壁打場があり、ボールの音が響いている。管理所の北東側は「自由広場」と「わんぱく広場」で、「わんぱく広場」はその名からも連想できるが子どもたちの遊び場としての役割で、アスレチック風のさまざまな遊具類が置かれている。広場の北に奥まったところは「いこいの広場」で、その中には「少年デイキャンプ場」が置かれ、キャンプのための施設が設けられている。駐車場横からテニスコート横にかけての西端部は樹林地となっており、ヒマラヤスギの林やカツラの林、イチョウの林などから構成された中を散策路が辿っている。
芝生の広場と樹林との組み合わせがこの区域の魅力と言ってよく、緑に包まれながらのんびりと穏やかなひとときを過ごすことができる。特に中央部の「大芝生」周辺は木陰にシートを広げてくつろぐ家族連れなどの姿も多く、平日には遠足で訪れた子どもたちで賑わっていることも少なくない。園内の樹木はどれも大きく、初夏の日差しを浴びて新緑に輝く姿がたいへんに美しい。木立を抜ける風に吹かれながらのんびりと一休みするのもよく、ゆったりとした気分で散策を楽しむのもいい。