多摩市中沢〜唐木田
からきだの道
Visited in May 2021
多摩市の西端にあたる唐木田の街の北側には多摩市と八王子市にまたがってゴルフコースが広がっているのだが、このゴルフコースの外郭に沿って中沢二丁目から唐木田一丁目にかけて「からきだの道」という散策路がある。唐木田の街は小田急多摩線唐木田駅の南西部に町田市と八王子市に接して広がる区域で、現在では多摩ニュータウンの一部として整然として住宅街になってしまったが、かつては雑木林の広がる丘陵地帯だった。
「からきだの道」はゴルフコースとの境界部分の緑を残し、散策路として整備したもので、かつては唐木田に住む人々の生活のための道であったという。「道」は中沢二丁目から唐木田一丁目の西端まで約2キロほどの長さで延びており、途中に「見晴らし広場」、「寺ノ入の湧水」、「草花園」、「砦山」といった場所を辿り、南に多摩ニュータウンの街並みを眺めながらの木立の中の散策を楽しむことができる。
「からきだの道」はゴルフコースとの境界部分の緑を残し、散策路として整備したもので、かつては唐木田に住む人々の生活のための道であったという。「道」は中沢二丁目から唐木田一丁目の西端まで約2キロほどの長さで延びており、途中に「見晴らし広場」、「寺ノ入の湧水」、「草花園」、「砦山」といった場所を辿り、南に多摩ニュータウンの街並みを眺めながらの木立の中の散策を楽しむことができる。
「展望台」から南に向かうと「かぶとむしの林」と名付けられた一画に着く。かつての雑木林を復元したものであるらしく、大きな木々の佇まいが嬉しい。既存林ではカブトムシの幼虫を育成しているという。ゆくゆくはこの林をカブトムシの楽園にしようということなのだろう。
さらに進むと小さな公園に出た。榎戸公園という。小さな芝生の広場があって、その片隅にはベンチやフィールドアスレチック風の遊具が設置してある。園内には何組かの家族連れの姿があった。近くに暮らす人たちにとっては身近な遊び場なのだろう。
「草花園」から散策路は上り坂だ。散策路脇には紫陽花が植えられている。約550株の紫陽花があるとのことで、花期には美しい景観が楽しめる。
小山田氏は平安から鎌倉の時代にかけて現在の町田市を領有していた鎌倉武士で、現在町田市下小山田町の大泉寺が建っている場所に居館を構えていた。現在の唐木田は多摩ニュータウンの中の町として多摩市に属しているが、南に接する町田市の上小山田町の丘陵地帯には意外なほど近い。多摩ニュータウン造成以前の本来の姿は多摩丘陵として連なったものであったはずで、当時の唐木田は小山田氏の支配する小山田荘の領内であったのだろう。
「お花見広場」はその名のように桜が植えられていて春は美しい景観に染まる。お弁当を広げてのんびりとお花見を楽しむのに好適なところだ。桜の季節だけでなく、新緑の季節や紅葉の季節もいい。
最高標高地点を過ぎて降りてゆくと「からきだ百本シダレ」という一画に出る。その名が示すように、斜面にシダレザクラが数多く植えられており、ここも春の花の季節の景観が素晴らしい。
「ヤエザクラの原っぱ」から少し西へ進むと「からきだの道」の西端部、西側のエントランスというわけだ。すでに八王子市との市境に近く、別所公園へもわずかな距離しかない。八王子市別所のあたりも公園が多く、水路に沿った舗道などもあって散策は楽しい。時間が許せば足を伸ばすのもいいだろう。
小田急多摩線唐木田駅から「からきだの道」東端部の「入口広場」までは約700mだが、榎戸公園までは約300mだ。トイレは榎戸公園に設置してある。「からきだの道」に沿った街並みは住宅地だが、唐木田駅周辺には飲食店もあるので一休みやランチの際に利用するのもお勧めだ。