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横浜市中区山手町
山手西洋館
世界のクリスマス2022
Visited in December 2022
山手西洋館世界のクリスマス
今年(2022年)、久しぶりに「山手西洋館 世界のクリスマス」に出かけてみた。例年、12月1日から25日までの期間、横浜山手地区に点在する洋館を舞台に、それぞれテーマの国を決めてクリスマスの飾り付けが行われるものだ。あまり欲張らず、のんびりと山手の西洋館を巡ってみよう。
2022年(令和4年)の「山手西洋館 世界のクリスマス」巡り、まずは山手イタリア山庭園の「外交官の家」だ。「外交官の家」のテーマ国はフィンランドだ。装飾を担当したのはAtelier Moetを主宰する森田朋子氏、フィンランド大使館の後援を得ている。フィンランドはサンタクロースの故郷とも言える国だ。そのフィンランドの伝統的なクリスマス飾りをモチーフにした飾り付けが行われているという。北欧らしい静謐さの中にも可愛らしさを感じさせる飾り付けや、アート感覚溢れる飾り付けなど、美しい飾り付けが成されている。
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同じ山手イタリア山庭園に建つブラフ18番館はドイツのクリスマスだ。ドイツ大使館とドイツ観光局の後援を得て島津まどか氏(M Lily主宰)が装飾を担当している。伝統のあるドイツのテーブルウェアを使ったテーブルコーディネートだそうだ。随所にくるみ割り人形が飾られているのも印象的だ。派手さは無いが穏やかで暖かみのある飾り付けだ。
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山手公園に建つ旧山手68番館はコスタリカのクリスマスだ。コスタリカは中央アジアの南部に位置する、熱帯気候の国だ。クリスマスには普段は手に入りにくい葡萄と林檎で祝うのだそうだ。コスタリカの観光省観光局の後援、装飾は五十嵐義明氏が担当している。
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山手公園に建つ横浜山手テニス発祥記念館でもクリスマスの飾り付けが行われている。一般的なクリスマスのイメージそのままの、可愛らしく楽しい飾り付けだ。
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元町公園に建つ三館の西洋館も巡ってみよう。まずはベーリックホールだ。ベーリックホールのテーマ国はフランスだ。フランス大使館とアンスティチュ・フランセ日本(フランス政府が管理・運営するフランス文化センター)の後援、装飾を担当するのは鬼頭郁子氏だ。クリスマスが近くなると、フランスでは各地で「マルシェ・ド・ノエル」と呼ばれるクリスマスマーケットが開かれる。そのマルシェ・ド・ノエルをテーマに、クリスマスシーズンのフランスを旅するように各地方のクリスマスデコレーションが楽しめる飾り付けだそうだが、フランスの文化に詳しくない身ではよくわらない。全体的に格調高い印象の飾り付けのように思える。
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エリスマン邸はスイスのクリスマスだ。スイス大使館の後援、福井朋子氏(フラワー・テーブルコーディネーターD.Moon主宰)が装飾を担当している。そもそもエリスマン邸に暮らしたフリッツ・エリスマンはチューリッヒ生まれのスイス人貿易商だったから、“スイスのクリスマス”の飾り付けが行われるのは場所に相応しいものだろう。スイスカラーの赤と白(スイス国旗は赤地に白い十字だ)をテーマした飾り付けが行われており、穏やかな中にも華やかな楽しさが感じられる。サンルームに飾られた瓶を使った飾り付けはアート感覚溢れる美しいものだ。
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エリスマン邸の道路向かいには山手234番館が建っている。山手234番館のテーマはスリランカのクリスマスだ。スリランカ大使館の後援、装飾は山本リエ氏が担当している。スリランカは仏教徒の多い国だが、クリスマスは賑やかに祝うそうだ。スリランカと言えばセイロンティー、ティーセットがテーブルに飾られている。協賛としてスリランカ紅茶局も名を連ねている。
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今年(2022年)は山手イタリア山庭園の二館と山手公園の二館、元町公園の三館を訪ねた。山手西洋館のすべてを巡ったわけではないが、それでも充分に楽しめた。

「山手西洋館 世界のクリスマス」は、2020年(令和2年)にはコロナ禍のために中止、簡素な飾り付けだけが行われていたようだ。2021年(令和3年)は開催されたが、館内撮影NGなど、いろいろと制限もあったようだ。今年は特に制限もなく通常開催だったが、やはりコロナ禍の影響か、訪れる人はそれほど多くはないように見受けられた。

「山手西洋館 世界のクリスマス」は、どの西洋館も入館無料で楽しめる。各西洋館に「山手西洋館 世界のクリスマス」の案内リーフレットが用意されているから、最初に訪れた洋館でリーフレットをもらっておこう。横浜山手が初めての人はリーフレットのイラストマップを参考にすればいい。西洋館のほとんどは入館する際に靴を脱がなくてはならない。脱ぎ履きがしやすく、他の人と間違われない靴を履いてゆくのがお勧めだ。
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