幻想音楽夜話
Picks Log
ちょっと気になっている音楽やアーティストについて、あるいは気になった音楽シーンの話題について、「幻想音楽夜話」のトップページの「Picks」欄に短いコメントで気ままに記しています。このページはその「Picks」欄の過去ログです。「Picks」欄の過去ログは年毎にまとめてあります。メニューから表示ページを選択して下さい。最新のものは「幻想音楽夜話」トップページでどうぞ。
Spotify 2023 まとめ
普段、Spotifyで音楽を聴いているのだが、Spotifyではそれぞれのアカウントの今年の“まとめ”を作ってくれる。今年聴いたアーティストのトップファイブとか、トップソングとかだ。それによると、今年の自分のトップアーティストはHomecomings、The Beach Boys、Subway Daydream、The Seekers、The Beatlesという結果だった。ちょっと意外だったが、HomecomingstとSubway Daydreamは、これに加えてステレオガールとかLaura day romanceとかLucie,Tooといったあたりのバンドを集めたプレイリストを作っていて、これを車でよく聴いていた結果なんだろう。The Beach BoysとかThe Seekersとかも、よく聴いていたプレイリストに入っていたからだろうな。「聴いた時間」は48388分だそうだ。単純計算でも1日に平均133分、Spotifyで音楽を聴いていたことになる。ホントか。そんなに聴いていたか? う〜ん、聴いていたかもしれない。
December 7, 2023
大橋純子を悼む
大橋純子が9日、亡くなった。食道癌が再発したそうだ。73歳だった。大橋純子&美乃家セントラル・ステイションの音楽が大好きだった。「シンプル・ラブ」や「クリスタル・シティー」、「サファリ・ナイト」等々、本当によく聴いた。心からご冥福をお祈りします。
November 12, 2023
Hackney Diamonds / The Rolling Stones
The Rolling Stonesの新作「Hackney Diamonds」が良くて、何度も聴いている。ミック・ジャガーは80歳、キース・リチャーズは79歳(もうすぐ80歳)、ロン・ウッドは76歳、チャーリー・ワッツはもういないけど、ストーンズ健在ってのはすごいことだ。
October 29, 2023
FANCYLABO
近頃、FANCYLABOがお気に入りだ。FANCYLABOはNight Tempoが元AKB48/NMB48の市川美織と元Maison book girlの矢川葵の二人を迎えて結成したユニットだ。Night Tempoにはこれまでそれほど興味は無かったのだが、このユニットの音楽はなかなか好みだ。無機質なビートにのる市川美織と矢川葵の歌声が心地良い。決して“うまい”歌声ではないが、こういうヴォーカルは好きだ。「Flash Light」と「Trouble Maker」とどちらもいい。次の作品が楽しみだ。
September 17, 2023
PANTAを悼む
恥ずかしながら今頃になって知った。PANTAが7月7日に亡くなった。享年73。肺癌だったそうだ。1970年代、頭脳警察とPANTAをよく聴いた。特に「頭脳警察3」から「誕生」、「仮面劇のヒーローを告訴しろ」、「悪たれ小僧」、「PANTAX'S WORLD」、「走れ熱いなら」は本当によく聴いた(当時、「頭脳警察1」と「頭脳警察セカンド」は入手不可能だった)。心酔していた、と言っていい。あの頃、PANTAの歌声にロックというものの本質を見ていた。PANTAが逝って、ひとつの時代が終わった気がする。心からご冥福をお祈りします。
August 22, 2023
新しい学校のリーダーズ
新しい学校のリーダーズが大ブレイク中だ。「オトナブルー」も「マ人間」も、初期の曲も、どれもいいぞ。何といってもSUZUKAのヴォーカルがお気に入り。ところで、普段はSpotifyで音楽を聴いているので気づかなかったのだが、新しい学校のリーダーズって、CDはほとんど発売されていないのね。そういう時代なのね。
August 20, 2023
ランディ・マイズナーを悼む
ランディ・マイズナーが7月26日に亡くなった。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の合併症だそうだ。77歳だった。ライディ・マイズナーと言えばやはり「Take It to the Limit」か。イーグルスには欠かせないメンバーだった。イーグルス脱退後のソロ作も良かった。今夜は彼を偲んで初期イーグルスを聴こう。心からご冥福をお祈りします。
July 6, 2023
モー・フォスターを悼む
モー・フォスターが6月3日に亡くなった。78歳だった。モー・フォスターと言えばジェフ・ベックやフィル・コリンズ、ヴァン・モリソン、エリック・クラプトン、ブライアン・メイ、リンゴ・スターといった大物ミュージシャンのライヴやレコーディングに参加してきたベーシストだ。彼の参加した作品を挙げればきりがない。そしてまたアフィニティの創立メンバーのひとりでもある。偉大なミュージシャンだった。今夜は彼を偲んでアフィニティを聴こう。心からご冥福をお祈りします。
July 6, 2023
NHK映像の世紀バタフライエフェクト「ビートルズの革命」
6月19日と先週6月12日の午後10時から放送されたNHK「映像の世紀バタフライエフェクト」は「ビートルズの革命」と題してビートルズが世界に与えた影響を取り上げた内容だった。先週6月12日の放送では「赤の時代」としてビートルズがライヴ活動を行っていた頃、6月19日の放送では「青の時代」としてライヴ活動を行わなくなってからの時代にフォーカスを当てた内容だった。「バタフライエフェクト」という副題の通り、番組の趣旨がビートルズとその音楽が世界に与えた影響を考察する内容であるわけで、19日の「青の時代」の内容ではソ連の若者への影響が主に取り上げられていた。時間的な制約もある中で、ソ連崩壊後のエピソードまで取り上げ、なかなか見応えのある内容だった。ポールのロシア初公演の映像が感動的だったな。
June 20, 2023
NHKクラシックTV「テリー・ライリー 不思議なサウンドの魅力に迫る」
6月15日午後9時から放送されたNHK Eテレの「クラシックTV」は「テリー・ライリー 不思議なサウンドの魅力に迫る」だった。テリー・ライリーは現在、日本在住。テリー・ライリー本人が番組にゲスト出演、彼の音楽について特集された放送だった。テリー・ライリーと言えばミニマル・ミュージックの巨匠だ。1960年代に発表された「In C」や「A Rainbow in Curved Air」が代表曲と言っていい。それらを初めて聴いたときの衝撃は忘れられない。こんな音楽があるのかと驚いたものだ。番組ではテリー・ライリー自身の演奏による「A Rainbow in Curved Air」(もちろん抜粋だが)も披露され、最後には清塚信也に加えて梅津和時や蓮沼執太といったミュージシャンも加わって「In C」が演奏された(これももちろん抜粋だが)。テリー・ライリーは御年88、しかし創作意欲は衰えていないようだ。いやぁ、いいものを見せてもらいました。
June 16, 2023
アストラッド・ジルベルトを悼む
アストラッド・ジルベルトが6月5日に亡くなった。83歳だった。アストラッド・ジルベルトと言えば、やはり「イパネマの娘」か。大好きな楽曲だ。「The Astrud Gilberto Album」から「The Shadow of Your Smile」や「Look to the Rainbow」、「Windy 」など、60年代の諸作は大好きなアルバムだ。心からご冥福をお祈りします。
June 8, 2023
Home Again - Live From Central Park, New York City, May 26, 1973 / Carole King
キャロル・キングが1973年5月26日にニューヨークのセントラル・パークで行ったコンサートのライヴ音源だ。50年間未発表のままになっていたものだそうだ。当時の洋楽シーンを聴いていたファンにとっては感涙ものの音源ではないだろうか。あの頃の空気感を濃厚に封じ込めている。すでに50年が経ったのだね。
June 6, 2023
AIRPORT / 藤原さくら
藤原さくらのニューアルバムだ。もう、すっかり大人の女性シンガーソングライターだ。いろいろなタイプの曲が収録されていて、どれもいいぞ。すでに発表済みの曲も少なくないが、アルバムとして聴くとまた違う味わいだな。「君は天然色」のカバーもようやくアルバム収録だ。しばらくヘビロテで聴くぞ。
May 25, 2023
Pieces of Treasure / Rickie Lee Jones
リッキー・リー・ジョーンズの4年ぶりのニューアルバムはスタンダードナンバーを取り上げたカヴァー集だ。昔からカヴァーの上手い人だが、今回も素晴らしい内容だ。聴き惚れてしまう。プロデュースはラス・タイトルマンだそうだ。ラス・タイトルマン、78歳だ。まだ現役で仕事をしてるのだね。何となく初期の作品と同じ香りがする気がするのは、彼のプロデュースのためなのかな。
May 9, 2023
ゴードン・ライトフットを悼む
ゴードン・ライトフットが5月1日、亡くなった。84歳だった。老衰だそうだ。ゴードン・ライトフットと言えば何と言っても「Sundown」だ。1974年にアメリカとカナダで大ヒットした。日本ではそれほどヒットしなかったが、大好きな曲だった。もちろん他にも素晴らしい曲がたくさんある。一時期、彼の歌声にすっかりハマってしまって、毎日のように聴いてきた時期がある。素晴らしいシンガー、素晴らしいソングライターだった。今夜は彼を偲んで「Sundown」を聴こう。心からご冥福をお祈りします。
May 9, 2023
ティム・バックマンを悼む
ティム・バックマンが4月28日に亡くなった。71歳だった。ティム・バックマンと言えば Bachman-Turner Overdrive のオリジナル・メンバーだ。セカンド・アルバムの発表後に脱退し、晩年は音楽業界とは無縁の生活だったようだ。1月にBTOのドラマーだったロビー・バックマンが亡くなったばかりだ。 Bachman-Turner Overdrive は大好きなバンドだった。ファースト・アルバムの「Gimme Your Money Please」や「Hold Back the Water」、「Blue Collar」、セカンド・アルバムの「Let It Ride」や「Takin' Care of Business」は大好きな楽曲だ。大陸的なスケール感を漂わせながら、ちょっとジャジーな感じもあって、アメリカン・バンドとはちょっと違った音楽性だった。久しぶりにBTOの初期作を聴こう。心からご冥福をお祈りします。
May 2, 2023
Defiance Part 1 / Ian Hunter
イアン・ハンターの最新作を聴いている。とてもいい。リンゴ・スターやらジェフ・ベックやらトッド・ラングレンやらと、いろんなミュージシャンが参加しているのが話題だが、何よりイアン・ハンターの歌声がいい。年齢相応の歌声だが、それも“枯れた”味わいがあっていい。昔から表情豊かな歌を聴かせる人だが、年齢を重ねても変わらず素晴らしい。もちろん演奏もかっこいいぞ。
April 25, 2023
坂本龍一を悼む
坂本龍一が3月28日に亡くなった。71歳だった。坂本龍一についてはいろいろと功績を讃えたいが、まずはやはり「The Other Side of Love」への賛辞を記しておきたい。「The Other Side of Love」という楽曲が大好きだ。希代の名曲だと信じて疑わない。楽曲そのものも素晴らしいが、当時16歳だったという美雨の歌声も素晴らしい。「The Other Side of Love」と並ぶほど大好きな楽曲が「E-Day Project」だ。渡辺香津美の名義で発表された楽曲だが、他の渡辺のギターフュージョンとはまったく異質な楽曲で、当時の坂本龍一の音楽性が反映されたものだったのだろう。この2曲は今でもよく聴く。こころからご冥福をお祈りします。
April 3, 2023
Everything Harmony / The Lemon Twigs
The Lemon Twigs の新作アルバム「Everything Harmony」が5月5日に発売だそうだ。すでにアルバム中の何曲かが公開されているが、どの曲もステキな仕上がりで、アルバムも期待大だ。前作も良かったが、今回の新作はそれを上回る出来になっている気がする。待ち遠しいぞ。
March 21, 2023
ボビー・コールドウェルを悼む
ボビー・コールドウェルが亡くなった。享年71。フルオロキノロン毒性症候群を患っていたという。ボビー・コールドウェルと言えば、いわゆる“AOR”の代名詞的なミュージシャンだ。個人的には“AORと言えばボビー・コールドウェル”派ではなかったので、それほど熱心に聴いてはいなかったが、決して嫌いではない。“AOR”というスタイルの音楽も大好きだ。久しぶりに「What You Won’t Do For Love」を聴こう。心からご冥福をお祈りします。
March 19, 2023
ジム・ゴードンを悼む
セッション・ドラマーのジム・ゴードンが亡くなった。享年77。エリック・クラプトンと「Layla」を共作したことで知られるミュージシャンだが、本来は有能なセッション・ドラマーだ。彼が参加した作品は数知れない。残念ながら晩年は哀しい日々だったようだが、彼の残した名演奏は色褪せることはない。今夜は久しぶりに「Layla」を聴こう。心からご冥福を祈りします。
March 17, 2023
Move A Little Closer: The Complete Recordings 1963-1970 / Tony Rivers
Tony Rivers の「Move A Little Closer: The Complete Recordings 1963-1970」をヘヴィロテで聴いている。キャスタウェイズの全シングルやハーモニー・グラスのアルバム「This Is Us」やシングル、さらに両者のBBCセッションなどの音源を収録したCD3枚組だ。Tony Rivers をちゃんと聴くのは久しぶりだけど、やっぱりいいです。マージービート系からソフトロックまで、ポップなロックサウンドの好きな人にはお勧めよ。
March 9, 2023
バート・バカラックを悼む
バート・バカラックが2月8日、ロサンゼルスの自宅で亡くなった。享年94。バカラックの曲が大好きだった。「小さな願い」や「サン・ホセへの道」、「遙かなる影」等々、どれも素晴らしい楽曲ばかりだ。心からご冥福をお祈りします。
February 10, 2023
鮎川誠を悼む
鮎川誠が1月29日に亡くなった。膵臓癌だったそうだ。享年74。シーナ&ザ・ロケッツはそれほど熱心に聴いてこなかったが、サンハウスは大好きだった。1970年代にサンハウス時代のライヴを一度だけ観た。詳細は忘れてしまったが、すごいステージだったという印象だけが残っている。久しぶりに「キングスネークブルース」を聴いてみよう。心からご冥福をお祈りします。
January 31, 2023
トム・ヴァーレインを悼む
トム・ヴァーレインが現地時間1月28日に亡くなった。享年73。トム・ヴァーレインと言えばテレヴィジョンだ。テレヴィジョンのデビューアルバム「マーキー・ムーン」を初めて聴いたときはちょっと衝撃的だった記憶がある。ニューヨーク・パンクを代表するバンドだった。心からご冥福をお祈りします。
January 31, 2023
City Lights by the Moonlight / 惣領智子
惣領智子の傑作アルバム「City Lights by the Moonlight」がソニーミュージックの「ALDELIGHT CITY POP COLLECTION」シリーズとしてCDリイシューされる。初CD化だ。「City Lights by the Moonlight」は70年代シティポップの名作中の名作で、個人的にはラジ(RAJIE)の「HEART to HEART」と甲乙つけがたい傑作だと思っている。「City Lights by the Moonlight」はこれまでCD化されていなかったのだが(Spotifyにはラインナップされていた)、ようやくCDでリイシューされるようだ。楽曲としての「City Lights by the Moonlight」はそもそもはジムロックシンガース名義で録音したものが先で(こちらはすでにCD化されている)、惣領智子は2作目のソロアルバムでこの楽曲をセルフカヴァーした形だが、出来映えは圧倒的に惣領智子のソロヴァージョンが上だ。タイトル曲以外もアルバムは素晴らしい曲揃いで、まさに傑作だ。知らない人はぜひ聴いてみよう。3月22日発売予定のようだ。
January 30, 2023
Bed Of Roses / Ian Hunter
イアン・ハンターが4月に新作を発表するそうで、ファースト・シングルの「Bed of Roses」が公開されている。ギターはマイク・キャンベル、ドラムはなんとリンゴ・スターだ。なかなかゴキゲンなミディアムテンポのロックンロールだ。アルバムも期待できそうだ。
January 24, 2023
デヴィッド・クロスビーを悼む
デヴィッド・クロスビーが現地時間1月18日に亡くなった。享年81。デヴィッド・クロスビーと言えばやはりバーズとCSN&Yだ。ウエストコーストサウンドの発展に重要な役割を果たしたミュージシャンだ。今夜は久しぶりにCS&Nを聴こう。こころからご冥福をお祈りします。
January 22, 2023
高橋幸宏を悼む
高橋幸宏が11日に亡くなった。誤嚥性肺炎だったそうだ。70歳だった。高橋幸宏と言えば日本音楽界の重鎮的な存在で、一般には“YMOの高橋幸宏”だろうと思うが、個人的にはやはりサディスティック・ミカ・バンドのメンバーとしての高橋幸宏だ。サディスティック・ミカ・バンドの楽曲は今でも大好きだ。心からご冥福をお祈りします。
January 17, 2023
ジェフ・ベックを悼む
10日、ジェフ・ベックが亡くなった。代理人によれば「突如、細菌性髄膜炎を患った後、彼は昨日穏やかに亡くなりました」とのことだ。78歳だった。いずれはこういう日が来ることはわかってはいたが、とうとうその日が来てしまったのか、と思う。また一人、偉大なミュージシャンが世を去った。ジェフ・ベックは大好きなギタリストだった。世のすべてのギタリストの中で、最も敬愛していたギタリストだった。ヤードバーズ時代から第一期、第二期のジェフ・ベック・グループ、ベック・ボガート&アピス、「Blow By Blow」や「Wired」をはじめとしたソロ名義での諸作、UPPやスタンリー・クラークの作品への客演等々、どれも大好きだ。LPレコードがすり減るほど聴いた。ジェフ・ベックが世を去っても、それらの作品はロック史の中で輝き続けることだろう。今夜は彼を偲んで「Blow By Blow」を聴こう。「Truth」を聴こう。「Beck, Bogert & Appice」を聴こう。心からご冥福をお祈りします。
January 12, 2023
第73回NHK紅白歌合戦
大晦日の夜はやっぱり「紅白歌合戦」だ。それほど楽しみにしていたわけではないが、紅白見ながら年越しを待つというのがしっくりくる。今回の紅白で個人的に印象に残っているのはAimerの「残響散歌」とmilet×Aimer×幾田りら×Vaundyでの「おもかげ」とあいみょんと「時代遅れのRock'n'Roll Band」とMISIAといったところか。Aimerは以前から好きなシンガーだったので、じっくりと堪能させてもらった。Vaundyは「そんなもんかい、紅白」の煽りが話題だが、個人的には「おもかげ」という楽曲が気に入っていて、milet、Aimer、幾田りらの3人が好きなシンガーだというシンプルな理由だ。Vaundy本人もいいぞ。あいみょんは相変わらず好きだ。「君はロックを聴かない」が聴けてよかった。「時代遅れのRock'n'Roll Band」は彼らの楽しそうな雰囲気が伝わってきてよかったな。あ、そうそう、ユーミンの「卒業写真」もよかったぞ。問題(?)はMISIAだ。MISIAの歌唱力も楽曲も申し分ないわけだが、今回はバックダンサーのパフォーマンスに全部もっていかれた。彼女たちのダンスに目が行ってしまって、MISIAの歌声がちっとも入ってこない。MISIAのすぐ後ろで赤い衣装で踊っていたのは菅原小春と辻本知彦のふたりらしいのだが、個人的に目が行ったのはその二人ではない。背後で踊っている白い衣装のダンサーたちだ。うさぎをモチーフにした“かぶりもの”(ヘッドアクセサリーと呼ぶべき?)が目を隠していてちょっとシュールだった。振り付けを担当したのは菅原小春と辻本知彦のふたりか(未確認)。何となく地方に伝わる伝統芸能(獅子舞とか神楽とか)を連想させる振り付けで、ますます幻想的な雰囲気をまとっていて、何やら呪術的というか祭祀的というか。引きつけられてしまって、MISIAの歌がちっとも聞こえてこなかった(笑)。
January 2, 2023